スイスの結婚式事情〜ご祝儀編〜
私たち夫婦は2018年6月1日にスイスの役所で結婚式を挙げました(スイスではこの式を行わなければ結婚が成立しません)。
現在、遅すぎるくらいのDankeskarte(お礼カード)を書いているのですが、改めてスイスの結婚式、特にご祝儀に関わることは、日本と比べると面倒くさくなくていいな〜と思ったので、まとめてみようと思います。
慣例のお話なので地域差、個人差は多少あるかもしれませんが、おそらく大体はこんな感じのシステムのはず!
①新郎新婦がゲストを招待する。
↓
②当日ゲストが参加。
プレゼント持参で来る人や、お金を包んでくれる人が多い。
↓
③後日、新郎新婦が結婚式の写真を使ったDankeskarte(お礼カード)を発送。
以上!
「お互いに気が楽でいいな〜」と思ったのが、日本でいうご祝儀制度がないこと。
現金を含めて何かしらのギフトを下さる方がほとんどですが、お菓子、花の鉢植え+スパのギフトカード、手作りキャンドルや手書きメッセージカードの入ったフォトフレームなどなど、本当にバラエティに富むものをいただきました。
そしてどうやら、日本のように「友人であれば3万円、叔父家族は合わせて10万円……」といった金額の決まりもないようで、その人の好きなようにプレゼントの金額を選べるのも理にかなっていると思います。工夫のしどころといえばそうなので、日本式も楽は楽なのかもしれませんが ^^;
そして、日本だと当日にご祝儀受け取り→引出物をお渡し、参列していない人へのお返しは別途、内祝いとして……となると思いますが、スイスはその代わりに、後日お礼のカードを手渡しor郵送。
半返し的な文化がないのは、とっても素晴らしい!
個人的には、たとえば日本で出産した友人にお祝いを送った際、きちんと半返しの品をいただくと、「ただでさえ忙しい時期なのに、かえって手間を取らせてしまったな」と申し訳なくもあり、「お祝いの気持ちでしたことなのだから、別にお返しをもらわなくてもいいのにな〜」と思っていました。
とはいえ、日本のように一般常識=ルール化していて、「お互い様」の面もあると、それをカットすることもなかなかできませんよね。
お互いの立場や、渡すタイミングなど、考慮すべきことも沢山あるし。ご祝儀やお祝い金関連は、結構多くの人の頭を悩ませている案件でもあると思うのです。
スイスの「めでたいことなのだから、ややこしいお返しはなし!(お礼のカードは送るけど、それで終了)」って、なんだか気持ちのよいものだなぁ、と思います。
お礼のカードには、大体「ご来場いただき、またお祝いの気持ちや色々なプレゼントを有難うございます」といった定型文+αという内容が書いてある場合が多いようです。
私たちの場合は、出席者全員というわけではなく、ギフトをいただいた方を中心に発送することにしました。
日本人的には「これはこれでちょっと現金な気が……」とも思うのですが、これが常識なのかどうか。夫の友人間では一番早い結婚=前例を見ていないのが不安ですが、多分義家族のアドバイスも踏まえた選択のはず。
うちの場合は、ディナーはゲストのリストを決めて事前に招待。しかしその前の立食式のアペロは夫や義両親を中心に「よかったら来てください」と色々な人にお知らせ→来れる人が来てくれたという感じで、有難いことに予想以上に沢山の人が来てくれました。結果、誰に出せばいいのかも難しくなったので、これでいいのかな〜と思っています(OKであってほしい)。
スイスでは、役所婚のあとに教会婚(最近はNO宗教の式[日本でいう人前式的なもの?]もあり)を挙げるカップルも多いですし、その場合は役所婚は2人+証人のみと、小規模で行う場合もあるようです。
こうしたスイスの結婚式事情については、また他の記事でも書いていきたいと思います。
うちも実は、来年にもう一度式を挙げたいな(ウェデングドレスを着たい!)と話しているのですが、まだ計画が動いていないので、どうなることやら^^;
そちらも進捗があれば、ご報告していきたいと思います🌸
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ドイツ語学習のモチベーション&書くお仕事のこと
先日、ドイツ語学習のモチベーションについて少し考えることがありました。
夫に語学学校でのテスト結果を褒められると、嬉しい。
義家族や、街で会話をした人に「スイスに来たばかりなのに、もうそれだけ喋れるんだね」と言われると、嬉しい(これは本当に大したことない会話でも言ってもらえます。スイス人、やさしい)。
でも、どれだけ努力 or 苦労しているか、他の人には見えないときもある。
たとえば夫が仕事などで疲れて自分のことで精一杯のとき、私が何をしているかはおのずと見えにくくなるでしょう。
後者に関しても、まだスイスに来てからの日が浅いから言ってもらえることで、年月が経つにつれて言ってもらえなくなるかもしれない。
周りの反応を主なモチベーションにしていると、私の性格上、思ったような反応をもらえなかったときに気分がダウンしがちです。それに、外的要因をモチベーションとすると、コンスタントな学習のペースを続けることが難しく日がくるかもしれない。
そう思ったときに、私が「こうなれば嬉しい」と考えたのは、次のことでした。
ドイツ語を勉強すると、入手できる情報のソースが増え、質が上がる→自分が書くもののソースも増え、質も上がる!
日本では、フランス美術史の研究をした後、美術系出版社に勤めていました。
博士課程進学や学芸員としての道を考えたこともあったし、出版社を片端から受けるような就活をした訳ではありません。
それでも働き始めてから、ふと「そういえば小学生の頃から、ものを書く職業や、編集者という道は思い描いたことがあったものだ」と気づく場面があり、そういう意味では「自分の一つの目標地点に着いたのかもしれない」と納得することがありました。
日本の会社は結婚&移住を理由に辞めました。それに、胸を張って一人前のライター、編集者と言えるようになるにはまだまだ修行と研鑽が必要な身。
それでも文章を書くことは好きなので、何か(できれば職業として)また、スイスで始められればと思い描いています。
もちろん、美術も好きなので、せっかくヨーロッパに住んでいる現在、地の利を活かして、作品や文化についての知識を深めたい!
あまり知られていない、スイスの美術やそれを育んだ文化や土地柄についても、調べて発信していきたい!という気持ちも、日に日に大きくなっています。
現地でドイツ語を使いこなして編集者として就職するには、正直大きな壁がある。
それでもドイツ語のレベルを上げれば、日本語で文章を書く場合も、現地にいる&現地の言葉が分かるというアドバンテージができ、読んでもらう方にとっても、書いている自分にとっても、有益で興味深い、クオリティが高い記事を書けるようになる。
それをドイツ語学習のモチベーションとすれば、自分から進んで、長期的に勉強を続けられそう! という結論にたどりつきました。
今はドイツ語のコースに週5で行き始めて、それにエネルギーをほぼ使い果たしているし、しばらくはドイツ語勉強&スイスでの生活の順応に専念するのもよいだろうと考えてはいますが……
ゆくゆくは「スイスにいながら、日本に向けて、ものを書く場」を獲得したい。
そのために有効なアクションを考えなければいけないな、と思っています。
出版物の需要低下が嘆かれる昨今ですが、インターネットに氾濫する情報量を考えれば、全体として行き交っている記事数や文字数は増えているといえるでしょう。
そして現在は幸運なことに、インターネットを介することで物理的な距離はほぼ克服が可能だし、ニッチな層に向けての需要を獲得しやすい。
なにか、なにかしたいな〜。その足がかりを見つけたいな〜。と思う日々です。
将来的にはまず、匿名のブログではなく、実名で経歴を公開&仕事で手がけたものを紹介し、かつスイスでの生活・文化や美術についての記事も載せるようなサイトをつくるのがいいのかな、と考えたりしています。そうしたらお仕事につながったりしないかな。
自分の名前でお仕事をもらえるようになるのが理想ですが、まずはクラウドソーシングサービスに登録してみるのも手かな、と思っています。
もちろん、どなたか、スイス在住&国際結婚&元美術史専攻の私が書ける記事の需要がありそうでしたら、ぜひお声掛けをお願いしたいです!(笑)
また、とにかく手探りなので、「これしてみたら?」というアドバイスなども有難いです。
とりあえず、スイス生活&ドイツ語勉強を頑張りたいと思います!
これからも、よろしくお願いいたします。
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私がドイツ語の語学学校を変えた理由
ブログの更新が滞りがちなのですが、2週間前から語学学校の新学期が始まりました。
今回始まったのはA2相当クラスで、Benedictという学校に行っています。A1コースはinlinguaという学校に通っていました。
以前、ザンクト・ガレンのドイツ語学校探しについて書いたので、今回はその続報(?)を兼ねて、inlinguaの長所と短所をまとめてみようと思います。
学校を変えた一番大きな理由は、授業の回数と時間帯(週5回・夫が帰宅する前の午前〜午後に行きたい)であり、A2からBenedictに行くことは規定路線ではありました。
しかしinlinguaに通って見えてきたプラス面・マイナス面もあり、折角なので見直してみたいと思います。
長所
・進行が早い
他の学校だと2ヶ月(2ターム)以上かかるA1レベルが、5週間(1ターム)で終わります(パンフレット通りのスケジュールの場合。詳細は短所に後記)。テキストの1章分が1〜2日で終了。初級だったのと、毎日授業があるわけではなかったので、予習・復習をすればそこまで無理はありませんでした。仕事などで自習時間が確保できない人にはちょっと大変かもしれません。
・教科書が1冊でまとまっているわりに、充実している
inlingua独自の教科書も充実していました。練習問題含め、全てが一冊にまとまっているので勉強がしやすかったです。結局、自学ではプラスアルファの教材にまで手を伸ばせなかったので、上手くレベルに対応した教科書でありがたかったです。
学習する単語量は週5回×2ヶ月コースの場合よりも少なくなるとは思いますが、今のところ、次の学校の授業についていく分には困っていません。
A2レベルを違う学校で始めた現在、文法事項はむしろinlinguaで学習済みの貯金的な項目もあるくらいで、学校に慣れるまでのスタート時期に余裕をもって授業を受けられています。
・少人数クラスなので、先生のフォローがしっかりしている
私のクラスはなんと3人のみでした。会話中心の指導プログラムなので、発言回数が多く、先生がその都度ミスを直してくれる。それぞれの生徒がちゃんと授業についてきているかのフォローも行き届いていたと思います。
短所
・スケジュールが不規則すぎる
これはinlingua全体の問題でなく、スケジュールを立てていた人の個人的な問題なのかもしれませんが。パンフレットでは週4回×5週間のインテンシブコースと書いてあったのが、先生や生徒の都合に合わせて週2回や週3回になったり。ある生徒のバカンスに行きたいという希望に合わせて、7月中に終わるはずだったコースが、残り3日分は夏休み明けに延期になったり。
結局1カ月半以上+3日かかりました。7月中旬には終了している予定だったものが、8月まで伸びてしまったせいで、夏休み明けは午前と夜で新旧の学校を2つ掛け持ちになったりと大変でした。
融通が利くとも言えるかもしれませんが、私は規則通り、最初に全てのカレンダーをビシッと決めてしまってほしかったです。
・先生が頻繁に変わる
上記の不規則なスケジュール組みに伴い、その曜日に教えれる先生に頼む〜という感じだったのか、1タームの間に計3人の先生が担当することに。どの先生も熱心に教えてくれる良い先生でしたが、やはり先生ごとに授業スタイルも異なるため、特に慣れるまではお互いにちょっとやりにくい面もあったかな、と思います。
・授業のペースが他の生徒のレベルに引きずられる
個々をフォローしてくれる点は素晴らしいのですが、逆に授業についてきていない生徒がいると、そこで授業時間が取られすぎる場面もありました。もし通い続けた場合、コースのレベルが上がって内容が難しくなり、生徒間の理解度の開きが大きくなってくると、先生が上手くコントロールしてくれなければ、本来のレベルを保った授業にならないかも? という危惧も少し抱きました。一番最後にレベルチェックのテストがあるので、それに合わせて、受けるべきコースのアドバイスはあるのかな?とは思いますが。
これは語学学校選びの記事にも書きましたが、inlinguaはザンクト・ガレン州のドイツ語学習に対する補助金の対象外です。MAXで200レッスンが半額近くに割引になるので、補助金を使わない道はありません。
ささっと、1コース分通ったinlinguaについてまとめてみました。
6月時点でinlinguaに入ったことで、8月中旬から既にA2コースを始められたので、行ってよかったと思っています。スケジュールや周囲の生徒との相性がよければ、他の学校に通うよりも早く、inlinguaである程度のレベルに達することは可能だと思います。
しかし私の場合、スケジュールの不規則っぷりやクラスの状況を見て、今後、自分の予定したペースでドイツ語学習を進行できる保証があまりないかも……と感じたので、しばらくは違う学校に通い続けようと思います。
また今の学校やドイツ語学習のことなど、少しずつ記事にしていきたいと思います。
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Hochdeutschは外国語? 標準ドイツ語とスイスドイツ語①
前回は語学学習のモチベーションについて書きましたが、今回は標準ドイツ語(Hochdeutsch, Standartdeutsch)とスイスドイツ語について。
※ドイツ語やスイスドイツ語に関しては、スイスに来たばかりの私にとっては学ぶことがまだまだ多いので、この記事はあくまで①ということで、気づいたことがあれば今後また記事にしていきたいと思います。また寡聞ゆえ、間違ったことを書いていることがあれば、ご指摘いただけましたらと思います。
ドイツ語はドイツ、オーストリア、スイス、リヒテンシュタイン、イタリアやベルギーの一部など国境をまたがって複数の国で話されている、「国際的」言語といえるかもしれません。しかし実態としては各地域によって方言が話されており、標準語として「標準ドイツ語」が設定されているものの、日常レベルではその土地の方言が用いられていることになります。
余談ですが、先日旅行したフランスのアルザス地方は国境近くという土地柄、領地の取り合いによってフランスである時期とドイツである時期があったため、現在も標識やお店の看板にドイツ語的な名残を見ることができました。ホテルやお店の従業員にもフランス語話者でありドイツ語話者でもある人が多かったように思います。
日本でも大阪では大阪弁、鹿児島では鹿児島弁が使われるが、標準語も使用されるといえばシチュエーションは分かりやすい気がします(そもそも日本の標準語も近代になって導入されたものですし)。
ですが、ドイツ語圏の方が各地域の方言の特異性を保つという意識が高いような気がします。これはたとえば歴史的に政治が中央集権型で行われるフランス(日本も?)に対し、より各地域の独自性を尊重する連邦制を取るドイツ(スイスも)という違いも反映されているのかもしれません。
さて、私が住んでいるスイスでも、標準ドイツ語とは異なる「スイスドイツ語」が話されており、さらにスイスの各地域でも異なる方言が話されています。私の所感では、スイスドイツ語話者同士は異なる方言でも何となく分かるため、そのまま話しているようです。
それでも地域的な違いは大きく、たとえばクッキー(keks)を指す語でも私が住むザンクト・ガレン周辺とルツェルンでは単語が全く違ったり。私の夫はベルン出身の子のテキストメッセージは、よく考えなければ意味を取り違えることがあるとぼやいていました。
(他地域の方言の悪口を言い合うのが、スイス人の特徴?楽しみ?でもある気がしています)
しかし学校の授業や公的な書類、新聞などの印刷物、(一部を除く)TV放送では標準ドイツ語が使用されています。
主に話し言葉はスイスドイツ語、書き言葉は標準ドイツ語という形が取られているといってよいでしょう。携帯のメッセージについては、義両親世代は主に標準ドイツ語を使用するが、デジタル・ネイティブに近い世代ではスイスドイツ語が用いられるという現象も見られて面白いです。
そんなスイスでドイツ語のクラスに通って習うのは、標準ドイツ語。スイスドイツ語のクラスもありますが、標準ドイツ語をある程度修めたあとのエキストラな存在。スイスドイツ語には決まった文法や綴り方がないので、語学学校で習うのは標準ドイツ語になりますし、ほとんどのスイス人も私に「まず標準ドイツ語を勉強するのがいい」と薦めます。
正直、スイスドイツ語はかなり標準ドイツ語と異なるので、ドイツ人にも理解が難しいことがあるのではないかと思います。またスイス人は非スイスドイツ語話者に対しては(スイスドイツ語の癖は出ながらも)標準ドイツ語に切り替えて話します。
しぜん、私もスイス人と話すときには英語か標準ドイツ語になります。家庭によって相違はあるかもしれませんが、私の場合は義祖父母(非英語話者)も標準ドイツ語で話してくれるため、私の拙いドイツ語で何とかコミュニケーションを図っています。
そんなスイスドイツ語を取り巻く環境について、ネイティブの感覚はどのようなものなのだろう? と思うこともしばしば。
そんななか、偶然発見した(なぜかWespe=スズメバチについて検索している内に辿り着きました)、とても興味深く勉強になったコラムをご紹介します。諏訪功・一橋大学名誉教授がドイツ語技能検定試験の公式サイトに寄せられたもので、ドイツ、オーストリア、スイスのドイツ語について連載的に書かれています。
コラム一覧はこちら
その中で、最近の体験と合わせて「はっ」としたのが以下の部分。
たとえばドイツ語専攻の学生さんの書いた「スイス留学体験記」には次の1節があります。『スイスに到着してまず驚いたことは,スイスドイツ語と標準ドイツ語の違いである。…スイス人からすれば,標準ドイツ語とスイスドイツ語は,単語や文法は共通しているとはいえ,「別の言語」なのだそうだ。
実は先日、夫と最近難しいと思っていることについて吐露する機会があり、私が「ドイツ語もまだまだで英語でなければ意思疎通できないし、スイスドイツ語に切り替えられてしまうとさっぱり分からないので、パーティや夫の友人の集まりが憂鬱なときもある」と伝えたところ、夫は「僕たちにとっては標準ドイツ語もネイティブではないから、みほちゃんがスイスドイツ語を話せないのはもどかしいと思うこともある」と言っていたのです。
そのときにも「ん?」と思ったのですが、このコラムでスイス人にとって標準ドイツ語は「別の言語」と書いてあるのを読んで、腑に落ちました。
私からしたら「ドイツ語はドイツ語なのだから、簡単に切り替えられるでしょう?」「ならば、せめて標準ドイツ語で話してほしい」という気持ちでいたのですが、スイス人にとっては標準ドイツ語で話し続けることは、多少ハードルを感じることなのかもしれません。
スイスに住むドイツ人でもスイスドイツ語を話せる人は少ない中、私が標準ドイツ語を習得し、スイスドイツ語を理解する日はいつ来るのか……。
わがままかもしれないけど……それでも標準ドイツ語、あわよくば英語を話してほしい(笑)。
そんな思いは抱きつつ。でも、もう少し大らかな気持ちで、スイス人の集まりとそこでの彼らのスイスドイツ語での会話に向かい合おうと思ったのでした。
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ドイツ語を始めると、フランス語が勉強したくなる
大学生時代からフランス語学習で大分お世話になった電子辞書。ドイツ語は入っておらず、アプリと本型の辞書でなんとかごまかしています。現状のものは不足を感じるので、ドイツ語の辞書的に使えるよいアプリを模索中。
こんにちは、水道水に含まれるカルキのせいでお鍋の底にできる白い斑点が、お酢で綺麗になることを知ってちょっと嬉しいMihoです。
今日のブログ記事は語学学習のモチベーションについて。
ドイツ語初学者の私は、6月中旬にA1のクラスに入り、現在ほぼA1を終えたところです。先週からドイツ語学校が夏休みに入り、8月13日に次の学校でA2クラスが始まるのを待っています。夫は明日8月1日の建国記念日から2週間の休暇を取るため、まだ仕事中。先週からひとり&学校なしの日々を過ごしています。
クラスがある間は、1日5〜6時間という目標こそなかなか達成できていなかったものの、宿題・復習・(可能であれば)予習と、授業についていくための学習が必須のため、ある程度のペースを保ってドイツ語学習に取り組めていました。
夏休みが始まった当初は「時間もたっぷりあるし、A1の復習と、A2の予習もしちゃうぞー!」とやる気まんまんだったのですが、フタを開けてみれば、家でのんびりゆっくりしてしまい、また外出したりもしつつ、ほぼドイツ語に手がついていない状況……。
学校がないと、なかなかモチベーションと勉強のペースを保つのが大変です。
一度手が離れると、テキストとノートを開いてもなかなか集中モードがつくれず。
「せっかくのスイスの夏だし、楽しんだ方がいいんじゃない?」「というか、今が私のバカンスなのでは?」と、開き直りはじめる始末。
とはいえ、夏休み明けにはA1のクラス修了のテストもありますし、色々な予定と夏を満喫しつつ、少しずつドイツ語学習モードに戻していかなくてはな、という感じです。
そして今回のブログのタイトルにもした現象なのですが、いざドイツ語を勉強しようとなると、他の言語が学習したくなるという、なんともダメダメな気持ちに襲われています。
みなさんもそういうとき、ありませんか……? テスト勉強をするはずが部屋の掃除をしてしまった、みたいな。
私の場合、学生時代にフランス美術史を専攻していたこともあって、過去にフランス語をDELF検定・B2レベル合格(とはいえ超ぎりぎり通過)まで修了。ですが、その後は仕事で使う機会もほとんどなく……恥ずかしいかな、維持の努力をしてこなかったため、現在はかなり忘れてしまっています。
そのことがずっと気掛かりだったのですが、今朝お風呂に入りながらiTunesに入っていた昔のテキストのCDを試しに再生してみると、「B1レベルの理解すら結構怪しくなっている?」という状況であることに気づいてしまいました。また自己発信型が苦手な私は、会話・作文はさらにヤバイ状況になっていることでしょう。
せめて読解は辞書を引きながら行えるレベル&旅行で困らないレベルのフランス語力は保ちたい。あわよくば、ゆくゆくはスイスで仕事をする際にフランス語も役に立てたい。と考えている私。
最近まで「まずはドイツ語に集中して、そのうちフランス語コースに通い直そうかな。。。」なんてのんびりと考えていたのですが、「今の時点で始めないと、ますます忘れて最初からやり直す羽目になりそう」と焦り始めました。
ということで、少しずつフランス語も復習し始めようかな……。
busuuなどでゆる〜く基礎のコミュニケーションの復習を行いつつ、プラス、昔フランス語学校でもお世話になった「7jours sur la planet」が今も更新されているようなので、活用したいな。
http://enseigner.tv5monde.com/collection/7-jours-sur-la-planete
TV5 MONDEが運営しているフランス語学習用のページで、教材は様々なテーマのニュース映像。レベル毎の質問やトランスクリプションもあり、フランスの時事問題&文化面も自然に学ぶことができるのでオススメです。アプリもあり。
本当は語学は集中して学習するべきであって、ちゃんぽんはいけないのでしょうけど。「6ヶ国語話せます」「TVやインターネットを見ているうちに、耳から自然と覚えます」という天才タイプの人に時々出会いますが、私はそういうタイプではないので、ドイツ語に集中するべきなんだけれども。。。
ドイツ語はメインの仕事的に勉強し、フランス語は趣味で、ならいいんじゃない? とか、ついゆっくり家事をしてしまう時間や、スマホとSNSに費やしすぎている時間を充てれば、ドイツ語の時間を減らさずに時間を捻出できるはずなんじゃない? と、言い訳を考えている最中です。
フランス語を勉強している姿を見られたら、夫に「みほちゃん、ドイツ語勉強するんじゃなかったの?」と突っ込まれそう問題もあります。隠れてやるのも変なので、うまく納得してもらえるように話してみよう。。。
最近は英語も崩壊してきたのですが、そちらはNetflixでドラマや映画を見てキープということで。。。
3日坊主な私なので、ここまで書いておいて結局ほぼ手をつけずというパターンもありそうなのですが、続けられたらまたブログで報告したいと思います^^笑。
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心が狭い私選!スイスでされる嫌な質問
前回のブログでは「スイス人の集まり緊張するんじゃ〜」と書きこぼしていたのですが、行けば都。
胃を痛くして出かけた夫友人の誕生日パーティー(火曜日)も、義母とのハイキング+義両親との湖遊び&義実家お泊まり(水〜木曜日)も楽しんできました。
夫友人のパーティーはヴィンタートゥール(Winterthur)まで電車で小1時間+慣れないバスに乗り継いで到着した時点で男のみ!という異次元で後悔しかけましたが、既知の夫友人カップルも後から来て安心。
主役が建築専攻なので周りも美術館に行きそうな人種が多いようで、久しぶりに美術の話が出来て嬉しかったです。スイスでも自分の趣味に触れる時間を増やせば、気分も落ち着く&上がるはず! 本、特に画集類は重量がヘビーなため日本に置いてきてしまったのですが、まずは手元のボナール(学生時代に研究していたフランスの画家)のカタログなどをペラペラ眺めつつ、帰国時には書籍・画集類を持ち帰ってこようと決意。
義実家のお泊まりも、前日に「泊まっていってもいいよ〜」と言われたときは「ちょっと考えます……疲れているし……夫の休暇時にはまた二人で帰りますから……」と超暗〜い返事をしてしまったのですが(笑)。行ってみたら往復4時間のハイキングも楽しみ、人生で初めて蜂に刺されるというハプニングがあったため一人で寝るのは怖い(体調急変したらどうしよう)という理由もあったのですが、結構気持ち的にも平気になったので、しっかり翌日の夕方までお世話になってきました。
最近はスイス生活3ヶ月が経ち、ホームシックも感じ始めてどよ〜んとしていたのですが、ホームシック&ドイツ語の自習が進まないときは、思い切って人に会ってみた方がリフレッシュもでき、気持ちが明るくなるみたいです。
と、前置きが長くなってしまったのですが、前回愚痴めいた記事を書いてしまったので、負の感情はまとめてということで、スイスに来てからよく聞かれる質問のなかで、「うーん……(正直ちょっと不快)」と思ってしまう2つについて書いてみます。
もちろん悪気なく聞かれているのは分かる&自分が細かいだけで、同じ日本人でも全然流せる方もいらっしゃると思うので、あくまで主観的なものです。
①「日本の家族と離れて、寂しくない?」
「国際結婚でスイスに来ました」と言うとされる質問、暫定トップ。
家族との距離が近い人が多い&自国ラブの人が多いスイス人らしい質問だと思います。自国内(スイスは大体九州と同じ面積)でも「距離が遠いから……」と、付き合うのを断念するスイス人も聞いたことがあるので、転勤などに伴って遠距離恋愛や単身赴任を結構な人数がしている日本人と比べたら、感覚が違うのかもしれませんね。
聞かれたときは100パーセント、「寂しくない&辛くないわけないだろー!」と心の中でシャウトしながら、「ちょっと想像力を使えば分かるんじゃない?わざわざ聞いてどうしたいの?」とツッコんでいます。
でも、きっと彼らは「全然辛くないよ、日本も好きじゃないし、日本の家族とも離れてせいせいしてる」(もちろん私はそんなことありません)と返されたり、逆に「うっ、辛くて辛くて……」と号泣し始められても困るのであろう。
そう思いながら、「もちろん寂しいけれど、毎日のようにスカイプもしているし、親に来てもらったり私が帰ったりして、年に2回は会えると思う。日本も好きだけど、労働条件を考えたときに、彼に『日本に来て働いてほしい』とは言えないと考えた」と、なかなか正解では? と思える回答をしています。そうすれば大体の人は納得しているような顔をして、掘り下げられることもありません。
この質問は、自分よりも若い世代の子にされる場合が多い気がします。彼らは他の場面でも、数歳の差でも大きな違いを感じることが多い世代だったりします。SNSでいえば、私はFacebook、Twitter、Instagram世代だけど、彼らはSnapchatをバンバン送り合っている&Facebookは持っていない的な。ちなみに私もSnapchatは登録してみたけれど、何が楽しいのか、そのメンタリティがよく分からなくて放置してしまっています。
②「働いているの?」
これは夫の知人だったり、シドニー時代に学校で出会ったスイス人だったりと、私についての事前知識がある人たちにもされる質問。現在の私はスイスに到着して3カ月、結婚して1ヶ月半ちょっと、ドイツ語は初学者。その前提を分かった上での質問です。これは私の心が狭いだけかもしれませんが、ちょっとピクリとしてしまう。
これもまた心の中で「来てすぐで働いている可能性は低いだろ! それともあれか、働いていないと一人前じゃない的な認識か?」と心はプチ般若の形相になります。
英語でいう「What are you doing?」的な聞き方であれば、「今はまず語学力をと思って、ドイツ語の学校に行っているよ〜」と屈託なく答えられます(ドイツ語に同じような表現があるのかは分かりませんが)。
ところが「Arbeitest du ? / Arbeiten Sie?」と「Arbeiten=働く」という動詞に特化して聞かれるものだから、「いや、今はまだ働いていないんだけど、働くのにもまずドイツ語と思って学校に……」と、なんとなく言い訳がましくなり、引け目を感じながら答えてしまう自分がいます。
私がドイツ語のニュアンスが分かっていないだけで、「無職だよ」「学生だよ」「主婦だよ」とフリーに答えればいい質問なのかもしれません。
でも、ドイツ語の動詞には結構意味が限定的なものもあり、たとえば「勉強する」を意味する「studieren」と「lernen」でも、前者は「大学で学ぶ」といった高等教育に使用されるもので、それ以下の程度のものは「lernen」、「Student」も大学以上の生徒のみを意味する単語だったり。私が「Ich studiere Deutsch.」と言えば、先生に「Ich lerne Deutsch.」に直されます。英語でも「study」と「learn」のニュアンスの違いはもちろんありますが、ここまで教育のレベルに応じて厳密に分けられているものでもないはず。
そう思うと、この動詞のチョイスにも意味があるのかなぁ? なんで最初からわざわざ「arbeiten」に限定して聞くの?、 移民が多い国なので色々と思うところがあり、それが無意識に出ているとか……? と考えたりもしてしまいます。
しかし、ドイツ語を学ぼうとしていることを伝えると、全員が満足してくれますし、職についていないことで何かを言われることはありません。
ここスイスだけに当てはまることではないかもしれませんが、自国愛の強い人が多いスイスであることも頭に入れ、あまりスイスの悪口は言わず(笑)、移民として同化する姿勢を見せることが大切で、また処世術にもなるのだろう、と今は考えています。
「私は国際結婚で、教育もあり、先進国である日本から来ている。ヨーロッパで問題になっている『移民』とは違うんだ」という意識をつい持ちがちですが、コトバとしてあらわした場合「Immigrant」としての区別はなく、大きな意味での移民であることに変わりはない。「私も、移民は移民なんだよなぁ」としみじみ思うこともある今日この頃です。
と綺麗に(?)まとめてみましたが、以上、心の狭い私が気になるスイス人からの質問2選でした!
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何となく緊張。スイス人の集まりへの参加
いつも長く書きすぎるので、今回の記事は手短かを目指して。
タイトルの通り「スイス人の集いに参加するのは何だか緊張するんだよなぁ」という話です。
スイスでは家族の集まりが結構頻繁&カップルで1単位と考えられている節があり、それが私の中で日本との文化の違いを感じるポイント第1位かも。
例えば義実家は、私たち夫婦が電車で約30分程度の距離に住んでいる以外は、みんな割とそばに住んでいる&夫の職場が実家の近くなので、平日に週2回はみんなでランチ。そこに週末の予定も加わってきます(最近では庭のサクランボの収穫のお手伝い、義兄宅でのBBQなど)。
お義母さんが私も誘ってくれるので、1~2週間に1度は私もランチ会に参加しています。特に夫が出張で不在のときは、一人でいる私を気に掛けて「1日か2日くらい、遊びにきたら?」と必ず声をかけてくれます。
義家族はみんな優しいし、誘ってもらえること自体はとても嬉しいことなのですが、その1日が終わって(大体ランチで「バイバーイ」とはならないので、長めに滞在する)、自分のアパートに帰ってくると、まだソファで伸びちゃったりしています。
遠距離恋愛時代から週単位で義実家に泊まらせてもらっていたので、家族のメンバーにも慣れている&日本的な「嫁」文化もないので特に気を遣ったりもしていないはずなのに……。
おじいちゃんおばあちゃん以外は英語も話せるのですが、最近は「みほの勉強のために、ホッホ・ドイチュ(高地ドイツ語)で喋ろう!」(スパルタ)と意識的にドイツ語で喋ってくれるようになったのも、緊張の一因。「ちゃんと話せるかな?」「前回教えてもらった単語もう忘れてる!」といった心配が生まれ、そしてお義母さんと5時間以上は主にドイツ語で会話することになるので、その日は脳がフル回転。最近は行く前どころか、行く約束をする時点で結構緊張しています。
そして、夫の友人との集まり。スイスでは結構ホームパーティー的に家に呼ばれる機会が多い。また、誘い合ってどこかに行くときでも、片方が呼ばれたら大体そのパートナーにもお誘いが来る。
これがカップル文化か……。彼氏、彼女なしの肩身の狭さについてネットで読んだりしますが、なるほど納得です。
さらに、夫の友人に声をかけられて、夫は参加できないけれど私の予定は空いている&私も結構その人を知っている場合は、私ONLYで参加(!)することになる場合も。
日本だったら(少なくとも私の周りでは)、「自分たちの友人グループに友人の彼氏だけが参加」って、なかなか起きない現象だと思うのですが。
厳密には見えない境界線を感じたりもしますが、スイスでは日本よりも「家族のパートナー=(ほぼ)家族のメンバー」、「友達のパートナー=友人グループの一員」という意識があるように思います。
夫の友人の集まりの場合は、大体スイスの若者は英語も喋れるので最初は何とかなるものの、スイスドイツ語に切り替わってしまったり、内輪の話&ノリが分からなかったりすると、もうお手上げ。私を含めて4人くらいの集まりだと向こうも気を遣って英語がキープされるのですが、もう少し大きい人数になると、大体この流れに。
これは夫がいる場でも起きるので、ひたすらぼけーっ&もぐもぐタイムに入る。元々、日本人同士でも集団の中心にいる方ではないので、「ま、こんなもんだなぁ」と平気な気持ちではいるのですが、「私は何をしている&何をしたらいいんだろう……」というモヤモヤが、少しは襲ってきます。
スイス生活に早く慣れるため&ドイツ語の勉強にもなるし、「できるだけ社交的になろう!」と、行けるイベントには参加するように心がけているのですが、一体いつになったら気構えずにスイス人の会に参加できる日がくるんだろう?
ドイツ語で意思疎通ができるようになり、またスイスの地理や文化の知識がついたときには心持ちはかなり変わるとは思うのですが。それでもスイスではスイスドイツ語という壁があり、また日本人的にはやはりベースは「夫の」家族・友人なのだというアウェイ的意識はゼロにはならなそうだなぁ、とも思ったり。
今日は出張中の夫とビデオ通話をしていて結構焦ることがあり、それでこの記事を書きました。
先日夫と「M(夫の親友。結婚式のカメラマンも担当してくれた)が今度の火曜日にディナーを企画してるって。僕は出張で行けないけど、みほちゃんはどうする?」、『私は予定ないから、行けるよ〜』という会話をして、「夫が返事してくれただろう&そのわりに続報がないから、中止になったのかな? ちょっと疲れてるし、このまま連絡がなかったら家にいてもいいな〜」なんて思っていたのですが。
前日の今日になって、夫は私が自分で連絡するものと思っていた(友人には「みほに聞いてみるね」と返信してそのまま)&ただのディナーでなく、友人の誕生日パーティーだったことが明らかに!
慌てて連絡をして参加の旨を伝え、「っていうかプレゼントとか準備していない……」と焦っているところです。私の連絡不精&予定が近づくと行きたくなくなってくる(そのわりに行くと結構楽しむ)非社交的な性格と、夫婦間の意思疎通不足、反省です。。。
よく夫は「行きたくないなら、別に行かなくてもいいんだよ〜」と言うのですが、スイス人のお誘いってそういうライトなものなんでしょうか。いまいちそこらへんも分かりません。
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