mi-diary 〜くま好き女子のスイス生活〜

約5年の超遠距離恋愛を経て、2018年にスイス人と国際結婚。現在スイス東部ザンクト・ガレン在住のくま好き女子が、スイス生活をつづります。スイス〜ヨーロッパのアート・文化に関する記事も更新。

私がドイツ語の語学学校を変えた理由

f:id:miho-teddy:20180827221801j:image

 

ブログの更新が滞りがちなのですが、2週間前から語学学校の新学期が始まりました。

 

今回始まったのはA2相当クラスで、Benedictという学校に行っています。A1コースはinlinguaという学校に通っていました。

 

以前、ザンクト・ガレンのドイツ語学校探しについて書いたので、今回はその続報(?)を兼ねて、inlinguaの長所と短所をまとめてみようと思います。

mi-teddy.hatenablog.com

 

学校を変えた一番大きな理由は、授業の回数と時間帯(週5回・夫が帰宅する前の午前〜午後に行きたい)であり、A2からBenedictに行くことは規定路線ではありました。

しかしinlinguaに通って見えてきたプラス面・マイナス面もあり、折角なので見直してみたいと思います。

 

長所

・進行が早い

他の学校だと2ヶ月(2ターム)以上かかるA1レベルが、5週間(1ターム)で終わります(パンフレット通りのスケジュールの場合。詳細は短所に後記)。テキストの1章分が1〜2日で終了。初級だったのと、毎日授業があるわけではなかったので、予習・復習をすればそこまで無理はありませんでした。仕事などで自習時間が確保できない人にはちょっと大変かもしれません。

 

・教科書が1冊でまとまっているわりに、充実している

inlingua独自の教科書も充実していました。練習問題含め、全てが一冊にまとまっているので勉強がしやすかったです。結局、自学ではプラスアルファの教材にまで手を伸ばせなかったので、上手くレベルに対応した教科書でありがたかったです。

学習する単語量は週5回×2ヶ月コースの場合よりも少なくなるとは思いますが、今のところ、次の学校の授業についていく分には困っていません。

A2レベルを違う学校で始めた現在、文法事項はむしろinlinguaで学習済みの貯金的な項目もあるくらいで、学校に慣れるまでのスタート時期に余裕をもって授業を受けられています。

 

・少人数クラスなので、先生のフォローがしっかりしている

私のクラスはなんと3人のみでした。会話中心の指導プログラムなので、発言回数が多く、先生がその都度ミスを直してくれる。それぞれの生徒がちゃんと授業についてきているかのフォローも行き届いていたと思います。

 

短所

・スケジュールが不規則すぎる

これはinlingua全体の問題でなく、スケジュールを立てていた人の個人的な問題なのかもしれませんが。パンフレットでは週4回×5週間のインテンシブコースと書いてあったのが、先生や生徒の都合に合わせて週2回や週3回になったり。ある生徒のバカンスに行きたいという希望に合わせて、7月中に終わるはずだったコースが、残り3日分は夏休み明けに延期になったり。

結局1カ月半以上+3日かかりました。7月中旬には終了している予定だったものが、8月まで伸びてしまったせいで、夏休み明けは午前と夜で新旧の学校を2つ掛け持ちになったりと大変でした。

融通が利くとも言えるかもしれませんが、私は規則通り、最初に全てのカレンダーをビシッと決めてしまってほしかったです。

 

・先生が頻繁に変わる

上記の不規則なスケジュール組みに伴い、その曜日に教えれる先生に頼む〜という感じだったのか、1タームの間に計3人の先生が担当することに。どの先生も熱心に教えてくれる良い先生でしたが、やはり先生ごとに授業スタイルも異なるため、特に慣れるまではお互いにちょっとやりにくい面もあったかな、と思います。

 

 ・授業のペースが他の生徒のレベルに引きずられる

個々をフォローしてくれる点は素晴らしいのですが、逆に授業についてきていない生徒がいると、そこで授業時間が取られすぎる場面もありました。もし通い続けた場合、コースのレベルが上がって内容が難しくなり、生徒間の理解度の開きが大きくなってくると、先生が上手くコントロールしてくれなければ、本来のレベルを保った授業にならないかも? という危惧も少し抱きました。一番最後にレベルチェックのテストがあるので、それに合わせて、受けるべきコースのアドバイスはあるのかな?とは思いますが。

 

ザンクト・ガレン州補助金対象外校

これは語学学校選びの記事にも書きましたが、inlinguaはザンクト・ガレン州のドイツ語学習に対する補助金の対象外です。MAXで200レッスンが半額近くに割引になるので、補助金を使わない道はありません。

 

 

ささっと、1コース分通ったinlinguaについてまとめてみました。

6月時点でinlinguaに入ったことで、8月中旬から既にA2コースを始められたので、行ってよかったと思っています。スケジュールや周囲の生徒との相性がよければ、他の学校に通うよりも早く、inlinguaである程度のレベルに達することは可能だと思います。

しかし私の場合、スケジュールの不規則っぷりやクラスの状況を見て、今後、自分の予定したペースでドイツ語学習を進行できる保証があまりないかも……と感じたので、しばらくは違う学校に通い続けようと思います。

 

 

また今の学校やドイツ語学習のことなど、少しずつ記事にしていきたいと思います。

 

 

スイス情報のブログランキングに参加しています。

応援していただけると嬉しいです♪

にほんブログ村 海外生活ブログ スイス情報へ
にほんブログ村

 

 

 

Hochdeutschは外国語? 標準ドイツ語とスイスドイツ語①

 
f:id:miho-teddy:20180809184540p:plain
 

 

前回は語学学習のモチベーションについて書きましたが、今回は標準ドイツ語(Hochdeutsch, Standartdeutsch)とスイスドイツ語について。

 

 ※ドイツ語やスイスドイツ語に関しては、スイスに来たばかりの私にとっては学ぶことがまだまだ多いので、この記事はあくまで①ということで、気づいたことがあれば今後また記事にしていきたいと思います。また寡聞ゆえ、間違ったことを書いていることがあれば、ご指摘いただけましたらと思います。

 

 

ドイツ語はドイツ、オーストリア、スイス、リヒテンシュタイン、イタリアやベルギーの一部など国境をまたがって複数の国で話されている、「国際的」言語といえるかもしれません。しかし実態としては各地域によって方言が話されており、標準語として「標準ドイツ語」が設定されているものの、日常レベルではその土地の方言が用いられていることになります。

余談ですが、先日旅行したフランスのアルザス地方は国境近くという土地柄、領地の取り合いによってフランスである時期とドイツである時期があったため、現在も標識やお店の看板にドイツ語的な名残を見ることができました。ホテルやお店の従業員にもフランス語話者でありドイツ語話者でもある人が多かったように思います。

 

日本でも大阪では大阪弁、鹿児島では鹿児島弁が使われるが、標準語も使用されるといえばシチュエーションは分かりやすい気がします(そもそも日本の標準語も近代になって導入されたものですし)。

ですが、ドイツ語圏の方が各地域の方言の特異性を保つという意識が高いような気がします。これはたとえば歴史的に政治が中央集権型で行われるフランス(日本も?)に対し、より各地域の独自性を尊重する連邦制を取るドイツ(スイスも)という違いも反映されているのかもしれません。

 

 

さて、私が住んでいるスイスでも、標準ドイツ語とは異なる「スイスドイツ語」が話されており、さらにスイスの各地域でも異なる方言が話されています。私の所感では、スイスドイツ語話者同士は異なる方言でも何となく分かるため、そのまま話しているようです。

それでも地域的な違いは大きく、たとえばクッキー(keks)を指す語でも私が住むザンクト・ガレン周辺とルツェルンでは単語が全く違ったり。私の夫はベルン出身の子のテキストメッセージは、よく考えなければ意味を取り違えることがあるとぼやいていました。

(他地域の方言の悪口を言い合うのが、スイス人の特徴?楽しみ?でもある気がしています)

 

しかし学校の授業や公的な書類、新聞などの印刷物、(一部を除く)TV放送では標準ドイツ語が使用されています。

主に話し言葉はスイスドイツ語、書き言葉は標準ドイツ語という形が取られているといってよいでしょう。携帯のメッセージについては、義両親世代は主に標準ドイツ語を使用するが、デジタル・ネイティブに近い世代ではスイスドイツ語が用いられるという現象も見られて面白いです。

 

そんなスイスでドイツ語のクラスに通って習うのは、標準ドイツ語。スイスドイツ語のクラスもありますが、標準ドイツ語をある程度修めたあとのエキストラな存在。スイスドイツ語には決まった文法や綴り方がないので、語学学校で習うのは標準ドイツ語になりますし、ほとんどのスイス人も私に「まず標準ドイツ語を勉強するのがいい」と薦めます。

 

 

正直、スイスドイツ語はかなり標準ドイツ語と異なるので、ドイツ人にも理解が難しいことがあるのではないかと思います。またスイス人は非スイスドイツ語話者に対しては(スイスドイツ語の癖は出ながらも)標準ドイツ語に切り替えて話します。

 

しぜん、私もスイス人と話すときには英語か標準ドイツ語になります。家庭によって相違はあるかもしれませんが、私の場合は義祖父母(非英語話者)も標準ドイツ語で話してくれるため、私の拙いドイツ語で何とかコミュニケーションを図っています。

 

そんなスイスドイツ語を取り巻く環境について、ネイティブの感覚はどのようなものなのだろう? と思うこともしばしば。

そんななか、偶然発見した(なぜかWespe=スズメバチについて検索している内に辿り着きました)、とても興味深く勉強になったコラムをご紹介します。諏訪功・一橋大学名誉教授がドイツ語技能検定試験の公式サイトに寄せられたもので、ドイツ、オーストリア、スイスのドイツ語について連載的に書かれています。

 

コラム一覧はこちら

www.dokken.or.jp

 

 

 

その中で、最近の体験と合わせて「はっ」としたのが以下の部分。

 

たとえばドイツ語専攻の学生さんの書いた「スイス留学体験記」には次の1節があります。『スイスに到着してまず驚いたことは,スイスドイツ語と標準ドイツ語の違いである。…スイス人からすれば,標準ドイツ語とスイスドイツ語は,単語や文法は共通しているとはいえ,「別の言語」なのだそうだ。

 www.dokken.or.jp

 

 

実は先日、夫と最近難しいと思っていることについて吐露する機会があり、私が「ドイツ語もまだまだで英語でなければ意思疎通できないし、スイスドイツ語に切り替えられてしまうとさっぱり分からないので、パーティや夫の友人の集まりが憂鬱なときもある」と伝えたところ、夫は「僕たちにとっては標準ドイツ語もネイティブではないから、みほちゃんがスイスドイツ語を話せないのはもどかしいと思うこともある」と言っていたのです。

 

そのときにも「ん?」と思ったのですが、このコラムでスイス人にとって標準ドイツ語は「別の言語」と書いてあるのを読んで、腑に落ちました。

からしたら「ドイツ語はドイツ語なのだから、簡単に切り替えられるでしょう?」「ならば、せめて標準ドイツ語で話してほしい」という気持ちでいたのですが、スイス人にとっては標準ドイツ語で話し続けることは、多少ハードルを感じることなのかもしれません。

 

スイスに住むドイツ人でもスイスドイツ語を話せる人は少ない中、私が標準ドイツ語を習得し、スイスドイツ語を理解する日はいつ来るのか……。

 

わがままかもしれないけど……それでも標準ドイツ語、あわよくば英語を話してほしい(笑)。

 

そんな思いは抱きつつ。でも、もう少し大らかな気持ちで、スイス人の集まりとそこでの彼らのスイスドイツ語での会話に向かい合おうと思ったのでした。

 

 

スイス情報のブログランキングに参加しています。

応援していただけると嬉しいです♪

にほんブログ村 海外生活ブログ スイス情報へ
にほんブログ村

 

 

ドイツ語を始めると、フランス語が勉強したくなる

f:id:miho-teddy:20180731192603j:image大学生時代からフランス語学習で大分お世話になった電子辞書。ドイツ語は入っておらず、アプリと本型の辞書でなんとかごまかしています。現状のものは不足を感じるので、ドイツ語の辞書的に使えるよいアプリを模索中。

 

こんにちは、水道水に含まれるカルキのせいでお鍋の底にできる白い斑点が、お酢で綺麗になることを知ってちょっと嬉しいMihoです。

 

今日のブログ記事は語学学習のモチベーションについて。

 

ドイツ語初学者の私は、6月中旬にA1のクラスに入り、現在ほぼA1を終えたところです。先週からドイツ語学校が夏休みに入り、8月13日に次の学校でA2クラスが始まるのを待っています。夫は明日8月1日の建国記念日から2週間の休暇を取るため、まだ仕事中。先週からひとり&学校なしの日々を過ごしています。

 

クラスがある間は、1日5〜6時間という目標こそなかなか達成できていなかったものの、宿題・復習・(可能であれば)予習と、授業についていくための学習が必須のため、ある程度のペースを保ってドイツ語学習に取り組めていました。

 

夏休みが始まった当初は「時間もたっぷりあるし、A1の復習と、A2の予習もしちゃうぞー!」とやる気まんまんだったのですが、フタを開けてみれば、家でのんびりゆっくりしてしまい、また外出したりもしつつ、ほぼドイツ語に手がついていない状況……。

学校がないと、なかなかモチベーションと勉強のペースを保つのが大変です。

 

一度手が離れると、テキストとノートを開いてもなかなか集中モードがつくれず。

「せっかくのスイスの夏だし、楽しんだ方がいいんじゃない?」「というか、今が私のバカンスなのでは?」と、開き直りはじめる始末。

 

とはいえ、夏休み明けにはA1のクラス修了のテストもありますし、色々な予定と夏を満喫しつつ、少しずつドイツ語学習モードに戻していかなくてはな、という感じです。

 

 

そして今回のブログのタイトルにもした現象なのですが、いざドイツ語を勉強しようとなると、他の言語が学習したくなるという、なんともダメダメな気持ちに襲われています。

みなさんもそういうとき、ありませんか……? テスト勉強をするはずが部屋の掃除をしてしまった、みたいな。

 

私の場合、学生時代にフランス美術史を専攻していたこともあって、過去にフランス語をDELF検定・B2レベル合格(とはいえ超ぎりぎり通過)まで修了。ですが、その後は仕事で使う機会もほとんどなく……恥ずかしいかな、維持の努力をしてこなかったため、現在はかなり忘れてしまっています。

 

そのことがずっと気掛かりだったのですが、今朝お風呂に入りながらiTunesに入っていた昔のテキストのCDを試しに再生してみると、「B1レベルの理解すら結構怪しくなっている?」という状況であることに気づいてしまいました。また自己発信型が苦手な私は、会話・作文はさらにヤバイ状況になっていることでしょう。

 

せめて読解は辞書を引きながら行えるレベル&旅行で困らないレベルのフランス語力は保ちたい。あわよくば、ゆくゆくはスイスで仕事をする際にフランス語も役に立てたい。と考えている私。

最近まで「まずはドイツ語に集中して、そのうちフランス語コースに通い直そうかな。。。」なんてのんびりと考えていたのですが、「今の時点で始めないと、ますます忘れて最初からやり直す羽目になりそう」と焦り始めました。

 

ということで、少しずつフランス語も復習し始めようかな……。

busuuなどでゆる〜く基礎のコミュニケーションの復習を行いつつ、プラス、昔フランス語学校でもお世話になった「7jours sur la planet」が今も更新されているようなので、活用したいな。

http://enseigner.tv5monde.com/collection/7-jours-sur-la-planete

TV5 MONDEが運営しているフランス語学習用のページで、教材は様々なテーマのニュース映像。レベル毎の質問やトランスクリプションもあり、フランスの時事問題&文化面も自然に学ぶことができるのでオススメです。アプリもあり。

 

 

本当は語学は集中して学習するべきであって、ちゃんぽんはいけないのでしょうけど。「6ヶ国語話せます」「TVやインターネットを見ているうちに、耳から自然と覚えます」という天才タイプの人に時々出会いますが、私はそういうタイプではないので、ドイツ語に集中するべきなんだけれども。。。

 

ドイツ語はメインの仕事的に勉強し、フランス語は趣味で、ならいいんじゃない? とか、ついゆっくり家事をしてしまう時間や、スマホSNSに費やしすぎている時間を充てれば、ドイツ語の時間を減らさずに時間を捻出できるはずなんじゃない? と、言い訳を考えている最中です。

 

 

フランス語を勉強している姿を見られたら、夫に「みほちゃん、ドイツ語勉強するんじゃなかったの?」と突っ込まれそう問題もあります。隠れてやるのも変なので、うまく納得してもらえるように話してみよう。。。

 

最近は英語も崩壊してきたのですが、そちらはNetflixでドラマや映画を見てキープということで。。。

 

3日坊主な私なので、ここまで書いておいて結局ほぼ手をつけずというパターンもありそうなのですが、続けられたらまたブログで報告したいと思います^^笑。

 

 

ブログランキングに参加しています。

応援していただけると嬉しいです♪

にほんブログ村 海外生活ブログ スイス情報へ
にほんブログ村

 

心が狭い私選!スイスでされる嫌な質問

前回のブログでは「スイス人の集まり緊張するんじゃ〜」と書きこぼしていたのですが、行けば都。

胃を痛くして出かけた夫友人の誕生日パーティー(火曜日)も、義母とのハイキング+義両親との湖遊び&義実家お泊まり(水〜木曜日)も楽しんできました。

 

夫友人のパーティーはヴィンタートゥール(Winterthur)まで電車で小1時間+慣れないバスに乗り継いで到着した時点で男のみ!という異次元で後悔しかけましたが、既知の夫友人カップルも後から来て安心。

主役が建築専攻なので周りも美術館に行きそうな人種が多いようで、久しぶりに美術の話が出来て嬉しかったです。スイスでも自分の趣味に触れる時間を増やせば、気分も落ち着く&上がるはず! 本、特に画集類は重量がヘビーなため日本に置いてきてしまったのですが、まずは手元のボナール(学生時代に研究していたフランスの画家)のカタログなどをペラペラ眺めつつ、帰国時には書籍・画集類を持ち帰ってこようと決意。

義実家のお泊まりも、前日に「泊まっていってもいいよ〜」と言われたときは「ちょっと考えます……疲れているし……夫の休暇時にはまた二人で帰りますから……」と超暗〜い返事をしてしまったのですが(笑)。行ってみたら往復4時間のハイキングも楽しみ、人生で初めて蜂に刺されるというハプニングがあったため一人で寝るのは怖い(体調急変したらどうしよう)という理由もあったのですが、結構気持ち的にも平気になったので、しっかり翌日の夕方までお世話になってきました。

 

 最近はスイス生活3ヶ月が経ち、ホームシックも感じ始めてどよ〜んとしていたのですが、ホームシック&ドイツ語の自習が進まないときは、思い切って人に会ってみた方がリフレッシュもでき、気持ちが明るくなるみたいです。

 

と、前置きが長くなってしまったのですが、前回愚痴めいた記事を書いてしまったので、負の感情はまとめてということで、スイスに来てからよく聞かれる質問のなかで、「うーん……(正直ちょっと不快)」と思ってしまう2つについて書いてみます。

 もちろん悪気なく聞かれているのは分かる&自分が細かいだけで、同じ日本人でも全然流せる方もいらっしゃると思うので、あくまで主観的なものです。

 

 

①「日本の家族と離れて、寂しくない?」

「国際結婚でスイスに来ました」と言うとされる質問、暫定トップ。

家族との距離が近い人が多い&自国ラブの人が多いスイス人らしい質問だと思います。自国内(スイスは大体九州と同じ面積)でも「距離が遠いから……」と、付き合うのを断念するスイス人も聞いたことがあるので、転勤などに伴って遠距離恋愛や単身赴任を結構な人数がしている日本人と比べたら、感覚が違うのかもしれませんね。

 

聞かれたときは100パーセント、「寂しくない&辛くないわけないだろー!」と心の中でシャウトしながら、「ちょっと想像力を使えば分かるんじゃない?わざわざ聞いてどうしたいの?」とツッコんでいます。

 

でも、きっと彼らは「全然辛くないよ、日本も好きじゃないし、日本の家族とも離れてせいせいしてる」(もちろん私はそんなことありません)と返されたり、逆に「うっ、辛くて辛くて……」と号泣し始められても困るのであろう。

 

そう思いながら、「もちろん寂しいけれど、毎日のようにスカイプもしているし、親に来てもらったり私が帰ったりして、年に2回は会えると思う。日本も好きだけど、労働条件を考えたときに、彼に『日本に来て働いてほしい』とは言えないと考えた」と、なかなか正解では? と思える回答をしています。そうすれば大体の人は納得しているような顔をして、掘り下げられることもありません。

 

この質問は、自分よりも若い世代の子にされる場合が多い気がします。彼らは他の場面でも、数歳の差でも大きな違いを感じることが多い世代だったりします。SNSでいえば、私はFacebookTwitterInstagram世代だけど、彼らはSnapchatをバンバン送り合っている&Facebookは持っていない的な。ちなみに私もSnapchatは登録してみたけれど、何が楽しいのか、そのメンタリティがよく分からなくて放置してしまっています。

 

 

②「働いているの?」

これは夫の知人だったり、シドニー時代に学校で出会ったスイス人だったりと、私についての事前知識がある人たちにもされる質問。現在の私はスイスに到着して3カ月、結婚して1ヶ月半ちょっと、ドイツ語は初学者。その前提を分かった上での質問です。これは私の心が狭いだけかもしれませんが、ちょっとピクリとしてしまう。

 

これもまた心の中で「来てすぐで働いている可能性は低いだろ! それともあれか、働いていないと一人前じゃない的な認識か?」と心はプチ般若の形相になります。

 

英語でいう「What are you doing?」的な聞き方であれば、「今はまず語学力をと思って、ドイツ語の学校に行っているよ〜」と屈託なく答えられます(ドイツ語に同じような表現があるのかは分かりませんが)。

ところが「Arbeitest du ? / Arbeiten Sie?」と「Arbeiten=働く」という動詞に特化して聞かれるものだから、「いや、今はまだ働いていないんだけど、働くのにもまずドイツ語と思って学校に……」と、なんとなく言い訳がましくなり、引け目を感じながら答えてしまう自分がいます。

 

私がドイツ語のニュアンスが分かっていないだけで、「無職だよ」「学生だよ」「主婦だよ」とフリーに答えればいい質問なのかもしれません。

でも、ドイツ語の動詞には結構意味が限定的なものもあり、たとえば「勉強する」を意味する「studieren」と「lernen」でも、前者は「大学で学ぶ」といった高等教育に使用されるもので、それ以下の程度のものは「lernen」、「Student」も大学以上の生徒のみを意味する単語だったり。私が「Ich studiere Deutsch.」と言えば、先生に「Ich lerne Deutsch.」に直されます。英語でも「study」と「learn」のニュアンスの違いはもちろんありますが、ここまで教育のレベルに応じて厳密に分けられているものでもないはず。

そう思うと、この動詞のチョイスにも意味があるのかなぁ? なんで最初からわざわざ「arbeiten」に限定して聞くの?、 移民が多い国なので色々と思うところがあり、それが無意識に出ているとか……? と考えたりもしてしまいます。

 

 

しかし、ドイツ語を学ぼうとしていることを伝えると、全員が満足してくれますし、職についていないことで何かを言われることはありません。

ここスイスだけに当てはまることではないかもしれませんが、自国愛の強い人が多いスイスであることも頭に入れ、あまりスイスの悪口は言わず(笑)、移民として同化する姿勢を見せることが大切で、また処世術にもなるのだろう、と今は考えています。

 

「私は国際結婚で、教育もあり、先進国である日本から来ている。ヨーロッパで問題になっている『移民』とは違うんだ」という意識をつい持ちがちですが、コトバとしてあらわした場合「Immigrant」としての区別はなく、大きな意味での移民であることに変わりはない。「私も、移民は移民なんだよなぁ」としみじみ思うこともある今日この頃です。

 

と綺麗に(?)まとめてみましたが、以上、心の狭い私が気になるスイス人からの質問2選でした!

 

 

ブログランキングに参加しています。

応援していただけると嬉しいです♪

にほんブログ村 海外生活ブログ スイス情報へ
にほんブログ村

 

 

何となく緊張。スイス人の集まりへの参加

 

いつも長く書きすぎるので、今回の記事は手短かを目指して。

タイトルの通り「スイス人の集いに参加するのは何だか緊張するんだよなぁ」という話です。

 

スイスでは家族の集まりが結構頻繁&カップルで1単位と考えられている節があり、それが私の中で日本との文化の違いを感じるポイント第1位かも。

 

例えば義実家は、私たち夫婦が電車で約30分程度の距離に住んでいる以外は、みんな割とそばに住んでいる&夫の職場が実家の近くなので、平日に週2回はみんなでランチ。そこに週末の予定も加わってきます(最近では庭のサクランボの収穫のお手伝い、義兄宅でのBBQなど)。

 

お義母さんが私も誘ってくれるので、1~2週間に1度は私もランチ会に参加しています。特に夫が出張で不在のときは、一人でいる私を気に掛けて「1日か2日くらい、遊びにきたら?」と必ず声をかけてくれます。

 

義家族はみんな優しいし、誘ってもらえること自体はとても嬉しいことなのですが、その1日が終わって(大体ランチで「バイバーイ」とはならないので、長めに滞在する)、自分のアパートに帰ってくると、まだソファで伸びちゃったりしています。

遠距離恋愛時代から週単位で義実家に泊まらせてもらっていたので、家族のメンバーにも慣れている&日本的な「嫁」文化もないので特に気を遣ったりもしていないはずなのに……。

  

おじいちゃんおばあちゃん以外は英語も話せるのですが、最近は「みほの勉強のために、ホッホ・ドイチュ(高地ドイツ語)で喋ろう!」(スパルタ)と意識的にドイツ語で喋ってくれるようになったのも、緊張の一因。「ちゃんと話せるかな?」「前回教えてもらった単語もう忘れてる!」といった心配が生まれ、そしてお義母さんと5時間以上は主にドイツ語で会話することになるので、その日は脳がフル回転。最近は行く前どころか、行く約束をする時点で結構緊張しています。

 

 

そして、夫の友人との集まり。スイスでは結構ホームパーティー的に家に呼ばれる機会が多い。また、誘い合ってどこかに行くときでも、片方が呼ばれたら大体そのパートナーにもお誘いが来る。

これがカップル文化か……。彼氏、彼女なしの肩身の狭さについてネットで読んだりしますが、なるほど納得です。

 

 

さらに、夫の友人に声をかけられて、夫は参加できないけれど私の予定は空いている&私も結構その人を知っている場合は、私ONLYで参加(!)することになる場合も。

日本だったら(少なくとも私の周りでは)、「自分たちの友人グループに友人の彼氏だけが参加」って、なかなか起きない現象だと思うのですが。

 

厳密には見えない境界線を感じたりもしますが、スイスでは日本よりも「家族のパートナー=(ほぼ)家族のメンバー」、「友達のパートナー=友人グループの一員」という意識があるように思います。

 

 

夫の友人の集まりの場合は、大体スイスの若者は英語も喋れるので最初は何とかなるものの、スイスドイツ語に切り替わってしまったり、内輪の話&ノリが分からなかったりすると、もうお手上げ。私を含めて4人くらいの集まりだと向こうも気を遣って英語がキープされるのですが、もう少し大きい人数になると、大体この流れに。

 

これは夫がいる場でも起きるので、ひたすらぼけーっ&もぐもぐタイムに入る。元々、日本人同士でも集団の中心にいる方ではないので、「ま、こんなもんだなぁ」と平気な気持ちではいるのですが、「私は何をしている&何をしたらいいんだろう……」というモヤモヤが、少しは襲ってきます。

 

 

スイス生活に早く慣れるため&ドイツ語の勉強にもなるし、「できるだけ社交的になろう!」と、行けるイベントには参加するように心がけているのですが、一体いつになったら気構えずにスイス人の会に参加できる日がくるんだろう?

 

ドイツ語で意思疎通ができるようになり、またスイスの地理や文化の知識がついたときには心持ちはかなり変わるとは思うのですが。それでもスイスではスイスドイツ語という壁があり、また日本人的にはやはりベースは「夫の」家族・友人なのだというアウェイ的意識はゼロにはならなそうだなぁ、とも思ったり。

 

 

今日は出張中の夫とビデオ通話をしていて結構焦ることがあり、それでこの記事を書きました。

先日夫と「M(夫の親友。結婚式のカメラマンも担当してくれた)が今度の火曜日にディナーを企画してるって。僕は出張で行けないけど、みほちゃんはどうする?」、『私は予定ないから、行けるよ〜』という会話をして、「夫が返事してくれただろう&そのわりに続報がないから、中止になったのかな? ちょっと疲れてるし、このまま連絡がなかったら家にいてもいいな〜」なんて思っていたのですが。

前日の今日になって、夫は私が自分で連絡するものと思っていた(友人には「みほに聞いてみるね」と返信してそのまま)&ただのディナーでなく、友人の誕生日パーティーだったことが明らかに!

慌てて連絡をして参加の旨を伝え、「っていうかプレゼントとか準備していない……」と焦っているところです。私の連絡不精&予定が近づくと行きたくなくなってくる(そのわりに行くと結構楽しむ)非社交的な性格と、夫婦間の意思疎通不足、反省です。。。

 

 

よく夫は「行きたくないなら、別に行かなくてもいいんだよ〜」と言うのですが、スイス人のお誘いってそういうライトなものなんでしょうか。いまいちそこらへんも分かりません。

 

 

ブログランキングに参加しています。

応援していただけると嬉しいです♪

にほんブログ村 海外生活ブログ スイス情報へ
にほんブログ村

 

 

 

 

 

 

 

St. Gallenにはくまがいっぱい 〜その①〜

 

ブログのタイトルにもしていますが、私は「くま」が好きです。

子供のころから大事にしているぬいぐるみを発端に、くま愛は深まるばかり。

(とはいえ好きなタイプというものがあり、よくあるプーさんのぬいぐるみ類は心にヒットしないなど、選り好みはしています。オールドなプー本の挿絵は可愛い。パディントンは最近の映画も可愛かった〜。)

 

そんな私にとって、スイス生活の楽しみのひとつが街角で「くま」を発見すること。

スイスでは野生の熊は1904年に乱獲によって絶滅して以来、また近年になって数頭が出没し始めたという状況のようですが、昔は人々に近い存在だったのでしょう。至るところで、スイス人と熊の関係を感じさせられるものに出会います。

参考URL:https://www.swissinfo.ch/jpn/帰ってきたクマ_-この動物には畏敬の念を持つこと-/32977952

 

 

スイスで熊と言えば、名前が熊に由来する&州旗が熊であり、実際に熊を見ることができる熊公園(Bärenpark)も有名なベルン(Bern)のイメージがあるかもしれませんが、私が住んでいるザンクト・ガレン(St. Gallen)も、実は熊と由縁の深い場所です。

 

街の名前の由来にもなっている世界遺産ザンクト・ガレン修道院の礎を築いたアイルランド出身の修道士・聖ガルス(St. Gallus)。彼は熊に薪木を持って来させ、褒美にパンを与えたという伝承があるのです。

聖ガルスの出身地には別説あり:https://www.swissinfo.ch/jpn/聖人-せいじん-ガルスの謎_世界遺産のザンクト-ガレン市-守護聖人を祝う/32611132

 

この伝承から、1207年に神聖ローマ帝国下でUlrich von Sax候が修道院長に命じられてから1798年に現在のスイスの前身であるヘルヴェティア共和国に組み込まれるまでのザンクト・ガレン修道院領の紋章、そして現在のザンクト・ガレン市の紋章には熊が象られています。

 

ザンクト・ガレン修道院領の紋章

f:id:miho-teddy:20180723045244p:plain

 

 ◆ザンクト・ガレン市の紋章

f:id:miho-teddy:20180723045251p:plain

 

 

 

そんなおかげで、街の至るところに熊をモチーフにしたものを発見することができたときには、「ザンクト・ガレンに住んでいてよかったな〜」と思います。

そこでブログのタイトルの面目躍如(?)として、今日は私が街角で発見した「くま」をひたすら紹介していきます!「もう大体見つけただろう」と思ってはまた新たなものを見つけるので、「〜その①〜」としてみました(笑)。

 

 

 

街中編 

f:id:miho-teddy:20180723044943j:imageザンクト・ガレン旧市街地で見ることができる「Erker」と呼ばれる豪華な装飾窓。
Spisergasseには、王冠を手にした熊2頭が施されたものがあります♪ くまさん自体も王冠?帽子を被っていて、この何とも言えないポーズも可愛い。

前置詞「zu」には場所やレストラン等の名前を表す働きもあるらしいので、「zum Bären」は「熊さん亭」という感じでしょうか?可愛い。住みたい。(スイスの旧市街地では、こうして建物の号を表したものを他にもよく見かけます。近くには「zur Nichtigall=ナイチンゲール亭」なんてものも。)

 

 

f:id:miho-teddy:20180722053236j:image
f:id:miho-teddy:20180722053306j:imageSpisergasseとMarktgasseが交わるBärenplatzには、その名も「熊広場」だけあって、熊の石像が佇んでいます。子熊っぽい感じで、背中が丸まっているフォルムが可愛い。ドイツ語学校に行ったり、買物に行くのにいつも通る場所なのでほぼ毎日この子に癒されています。人目を忍んで、こそっと撫でたこともある。

このくまさんは、ちょっと俯き気味なのが寂しげにも思えます。下から顔を覗き込んでみたら、猿ぐつわ(!)的なものをしているように見えてほのかに引いたこともありましたが、後日よく見たら、多分顔と鼻の部分をくっ付けた箇所に残った線でした(であってほしい)。

ここでは結構イベントをやっていて、音楽フェスのステージの後ろに隠れてしまっていたり、カラースプレーを使ったストリートアート系のお兄ちゃんがすぐ横で絵を描いていたりするので、そんな時はちょっと心配して見ています。

 

 

f:id:miho-teddy:20180723064934j:imageローカルなレストランやバーでは店先に金属製の飾りが出ていることが多く、それぞれお店に関係するモチーフが施されていたりして、見ていて結講面白いです。こちらはCoop City裏の「Spitalkeller two are pii」のもの。 駅と家の間の通り道にあるので、ちょっと見上げたときに嬉しくなります。

 

 

f:id:miho-teddy:20180723065752j:imageVadianstrasseの「bank CLER」が入っている建物には、州旗(緑)、スイス国旗と共に市旗が掲げられています。風に揺られてしまい、ベストショットならず。

 

f:id:miho-teddy:20180722052945j:image 上のスタンダードな旗と比べて、ちょっと気の抜けた熊。Schmiedgasseの、おそらくこの街で一番有名なErkerがある「Haus zum Pelikan」の横にいます。

 


f:id:miho-teddy:20180723065945j:imageショッピングの中心・Mültergasseのお菓子屋さん「Confiserie Roggwiller」の看板も熊。街の紋章に似ていますが、もしや持っているのはお菓子作りの泡立て器!?(超可愛い)……と思いきや、他の場所でも同じデザインを見たので、こん棒か何かかも(適当)。しゅん。あるいはレース等の繊維産業で有名な街だけあって、糸をぐるぐると巻くボビン(Spule)的なもの……?

 

f:id:miho-teddy:20180723064939j:imageこちらは同店の駅前支店のショーウィンドウ。「St. Galler Biber」というお菓子とその箱にも、横向きの熊があしらわれています。手前の大きなものは州旗のデザインです。まだ食べたことがないのですが、名前と見た目的に、ザンクト・ガレンから車で約20分、電車で1時間弱の山中にあるアッペンツェル地方の名物菓子・ビバー(Biber)と同様のものと予想。ビバーはジンジャーブレッド風味の茶色い皮の中に蜂蜜の甘みを感じる白いペーストが入った、おまんじゅうのようなお菓子です。

 

 

f:id:miho-teddy:20180723070019j:image既に場所が思い出せない写真が出てきたのですが、ガラスに映り込んだ窓の装飾的に、Spisergasseだと思われます。こちらも棒のようなものを持っている熊。お隣には竜を退治した聖ゲオルギウス(St. Georg)が描かれています。

 

f:id:miho-teddy:20180723070227j:image
f:id:miho-teddy:20180723062147j:image上の二枚もうっかり場所が分からなくなってしまったのですが、立派な石造りの建物にも熊がいたりします。

 

 

 

博物館編 

ここからは、先日「Dresses − 500 Jahre Mode」という展覧会のために訪れたHistorischen und Völkerkundemuseum(訳してしまうと、歴史民俗博物館のようなもの?)で見つけたシリーズ。

建物自体は第一次世界大戦後に造られたものですが、展示物はもちろん、館内の装飾にも歴史的価値のあるものを持ってきているようで、なかなか古〜い感じの「くま」達が見つかります。

 


f:id:miho-teddy:20180722053222j:imagef:id:miho-teddy:20180723064906j:image
f:id:miho-teddy:20180723064914j:imageステンドグラス。この地域のステンドグラスはフランス等と比べて質素というのか、幾何学的な枠組みに透明ガラスが嵌め込んであるだけのものを多く見ます。これはそこにカラーガラスの紋章を組み込んだもの。5つ中2つが熊でした。元は修道院にあったものでしょうか?

 


f:id:miho-teddy:20180723070115j:imageドア上の半円型の装飾。石彫で紋章を掲げた2匹の熊が施されたもので、1624年頃制作と思われます。紋章の中の模様が、プレッツェルみたいに見える……。


f:id:miho-teddy:20180723070124j:imageこれもおそらく何処かから持ってきた、壁面装飾の石彫。熊の手をギュッと握って抱える、鬼気迫った表情&内股の男性像。聖ガルスさんなんでしょうか。


f:id:miho-teddy:20180723070133j:image展示室を進んでいくと階段のところにひょっこり現れる、リアルな作風の熊像。可愛いような、ちょっと丸みが足りないような、昔ながらの高級テディベアにいそうな体型です。

 


f:id:miho-teddy:20180722053301j:image
f:id:miho-teddy:20180722053256j:image上の2枚は、室内に置いてあるストーブの展示品から。冬の寒さが厳しいスイスでは、陶器製の大きなストーブ(兼オーブン?)が用いられていたようで、豪華な装飾が施されたものもあり、結講見ていて楽しいです。

紋章に描かれる、横向きで舌を出している熊たちは表情的に怖いものも多いですが、上の写真のストーブのように、立体的&顔の作り込みが甘いとキュートな感じに。男の人はピエロ的な格好の……誰なんでしょうか。服の模様にヒントが隠されている気がします。下の写真は、聖ガルスの伝承に則ってパンをいただいている熊さんです。割とリアルな絵柄ですが、もふもふ感が可愛いですね。

 

 

f:id:miho-teddy:20180722052939j:imageここからは室内装飾というより展示品です。解説をちゃんと読んでこなかったので、私の完全なるフィーリングのコメントです。一応西洋美術史を専攻していたんですけど、ちょっとここらへんは専門外で(言い訳)……。

木彫のこちらの熊は、人間的な細身のスタイルをしていて、なかなか精悍。顔も細くて、熊というより犬的なものを感じます。

 
f:id:miho-teddy:20180723070119j:image
f:id:miho-teddy:20180723070128j:imagef:id:miho-teddy:20180723070138j:image上記3点は額装されていたため、反射光が入ってしまいました。時代を経て様々なデザインに熊が用いられてきたことが分かります。最後の写真にうっかり映り込んでしまった、にやけた顔をしているのがブログ主です。「くま」ハント中にうすら笑いをしていることに気付き、自分でちょっと引きました。


 

おまけ

f:id:miho-teddy:20180723070153j:image空き店舗のガラスに落書きされていたのも、くま。

目のところの「Po」は某プーさんのことかな?と思いきや、ドイツ語であんまりよろしくない意味がございました。でも罪のない顔をしているし、いつ消されてしまうか分からないので、おまけとして掲載しておきます。

 

 

実は、肝心の大聖堂内部と外壁にも「くま」が描かれているのを発見しています。

昨日・今日と人を案内して大聖堂にも行っているのですが、内部は「神聖な場所で異教徒である私が、シャッター音を鳴らすのもな〜」という申し訳なさを感じる部分があり。また、外壁は入場料を払わなくてはならない修道院図書館の建物から見えるところに発見したのに、写真を撮っておらず……。また 〜その②〜 以降で、きっちりと押さえたいと思います♪

 

ブログランキングに参加しています。

応援していただけると嬉しいです♪

にほんブログ村 海外生活ブログ スイス情報へ
にほんブログ村

 

プチ喧嘩(?)をしたら夫が優しすぎた話

 
 
f:id:miho-teddy:20180716193501g:plain



 

夫と私はあまり喧嘩をしない方で、約5年の遠距離恋愛生活&4ヶ月強のシドニー生活、約2ヶ月のスイス生活を通して、「あの時は喧嘩したなぁ」というものは1度だけ(夫曰く、「あれも大したものではなかった」そう)。

シドニーは1部屋に2人で住んでいる状態だったわりに、不思議と何とかなりました。

 

それでもちょっとした生活様式などで意見の相違はあり、プチ喧嘩というほどのものか分かりませんが、少し言い合ったりすることはあります。

昨晩もそんなことがあり、その時の夫の言葉に愛を感じたので、書き残しておこうと思いました。

 

 ということで、今日はノロけブログです(笑)。

 

 

昨日は夫の幼馴染&彼女と、シュタイン・アム・ライン(Stein am Rhein)から3時間ほど、ボートに乗ってプカプカとライン下り。その後はヴィンタートゥール(Winterthur)の彼女の家でW杯決勝を観戦して、帰宅しました。

 

仕事もあるので早くベッドで休みたい夫と、残して出てしまったキッチンの片付けなど、少し家を綺麗にしてしまってから就寝したい私。

夫が寝室から「みほちゃん、そろそろこっちに来るよね〜?」と声をかけてくることに急かされているように感じたり、他にも夫としては良かれと思ってした発言が、昨日はなぜか私の気に触ったりして、私が怒りモードに突入。

 

リビングの床にしゃがんで「私がやらないといつまでも片付かないのに」「何でそんなことが言えるわけ」などなど、日本語で念仏のようにブツブツと不満を唱え始める私(不気味)。

最初は「落ち着いて考える必要があるから、今はこっちに来ないで」と伝えたのですが、愚痴愚痴モードに入り、結構に理不尽なことも言いつつ、なかなか落とし所&何を夫に伝えるべきなのかが見つからず、止まらない状態に。

 

 

そこで見かねた(?)夫が寝室から出てきて、「話し合う必要があるから」とソファに座るように私に促しました。

そこで「母国語で口に出してみる必要があると思ったのだけど、意味が分からない言語で不気味だったと思う、ごめんね」「正直言って、結構ひどいことも言っていたし、呪いめいてたよね」と謝ると。。。

 

「日本語でモニャモニャ言っていて、正直可愛いと思ってたよ」

という心が広すぎる神のような言葉。

 

さらに続けて、「これから話し合う前に言っておくけど、時々こうやって怒ったり、言い合ったりしても、僕とみほちゃんがお互いに愛し合っているということは変わらないからね」と。

人が自分に対して怒っている状況、人と喧嘩をすることがとても苦手な私には、こうして夫が言葉にしてくれたことで「夫が自分に怒ったとしても、不安に思わなくてもいいんだ」とはっきりと思うことができて、とっても救われました。

 

 

そうやって落ち着くことができ、話し合って分かったことは、以下のこと。

・家を完璧に保とうとして、色々やらなければと思いすぎている

・ドイツ語の勉強時間が目標に達しておらず、それもストレスに感じている

 

二人用のアパートの上、語学学校に夕方行くだけで働いていない&子供もいない現状なので、働いている方&お母さんの方々からしたら笑止千万!状態なのですが(汗)。

家にいる時間が多い分、そして結構綺麗なアパートに住んでいることで欲目が出たのか(?)、とても小さいことまで気になるように。そうして色々と細々している内に、意外と時間がかかってしまう。そこに元来ズボラな性格なもので、ふとした折に感じる「面倒くさいな」という気持ちが重なり、小さなストレスが溜まっていたと思います。

そして、自分の中で「1日に◯時間はドイツ語を勉強しよう」という目標があるのですが、家事をしたり(ネットやSNSを見たり)して気が散ってしまっている内に、実際は目標になかなか到達できていない。そのことがさらに「全然できていないじゃん、私!」と自分を追いつめて、ストレスの要因になっていました。

 

夫は「家が良い状態に保たれているのは嬉しいけど、もっと気楽でいいよ」「みほちゃんが十分にドイツ語を頑張っていることは知っているよ」と励ましてくれた上で、「『これから30分は家のことをする!』とか、お茶とフルーツを用意してから『この1時間はドイツ語だけする!』っていう風に、時間を区切ってやればいいんじゃない?」とアドバイスしてくれました。

 

しかも「朝は一緒に起きなくても(夫は通勤のため5時45分起床)、1時間遅く起きてきてもいいんだよ」とまで言ってくれました。

これはお弁当も出来るだけ作って節約したいし、午前中に良いスタートが切れると勉強がはかどるので、基本は頑張りたいと思うのですが。こう言ってもらえると、なんとなく楽になりました。

 

 

こうして今回も無事に解決&私の気持ちもとっても楽になりました。

そんな昨日の出来事は、私に夫のビッグな愛を再認識させてくれました。

 

二人の問題が話し合いでいつも上手く解決できているのも、こうやって私を落ち着かせてくれる夫のおかげだと思います。結局はいつも私の悩み話に終始してしまうので、これからはもっと落ち着いて、夫の思うところも、きちんと聞いてあげれるようになりたいと思っています。

 

 

そうして今朝、夫は「もう少し寝ていていいからね。行ってくるね」とベッドの中の私にチュッとして出かけて行き、私は1時間と言わずかなり遅く起きました……。

 

昨日の肉体的疲れ&スイスに来て少し経っての心の疲れも溜まっていると思い、今日は勝手に「体と心の休息日」ということに(そんなのばっかり)。


ということで、今日はちょっとずつ色んなところで手を抜きつつ、ちょっとずつまとめて片付けるという感じで、明日から上手く時間を使えるようにトレーニング的な気持ちで過ごしています。

 

昨日までは「川下りで使ったものは早く洗いたいし、夫の出張帰りの分もあるから、洗濯物をまとめてガツンと洗ってしまおう!」と思っていたのですが……。「水着は水温30度以下指定だけど、他の服は40度で洗いたいし〜」と言い訳を見つけ、今日は昨日の分だけということにしました(笑)。

 

そんなこんなで久しぶりにブログも書いたし、かなりリラックスしております。これからドイツ語の宿題をやって、ちょっと買い出しに行ってから語学学校へ。

20時半に帰宅したら夫がいるはずなので、二人でリラックスして、22時には就寝したいと思います(22時就寝、これも昨夜に決めたことの一つです)。

 

 

昨日の夜の話し合いは、もっと心に余裕を持って、時間をうまく使って生活できるようにしよう。そして、夫をより労わり、大事にしようと思わされた出来事でした。

 

これが今後の夫婦仲&ドイツ語学習を含めた、スイス生活が上手くいくコツのはず!

 

 

普段ブログには、愚痴をはじめ、二人のあまり込み入った話題(特にネガティブなもの)は書かないようにしようと思っているのですが、今回はいい意味での記事なのでOKということで(笑)。

 

 

ブログランキングに参加しています。

応援していただけると嬉しいです♪

にほんブログ村 海外生活ブログ スイス情報へ
にほんブログ村