補助金をもらって、頑張れ! テキスタイル博物館
スイスのザンクト・ガレンにあるテキスタイル博物館(Textilmuseum)。
ザンクト・ガレンはかつて繊維産業で栄え、今もパリコレで発表するAKRISなどのブランドが本拠地を置く街。テキスタイル博物館は街を代表する産業を紹介するミュージアムとして、ガイドブックでも常連の観光地になっています。
そんなテキスタイル博物館について、毎週水曜日発行の新聞「St. Galler Nachrichten」の2018年9月5日付号にこんなタイトルの記事が載っていました。
Auf dem Weg zum « Arbeitenden Museum »
「活動的な美術館への途上」
「arbeitend=働いている、稼働している」の訳出の仕方が難しいのですが、テキスタイル博物館が休館中などといった訳ではありません。「より活発な活動をする」というような意味で使用されているのではと思います。
記事の内容は、ザンクト・ガレン市議会がテキスタイル博物館に新たに年間150,000スイスフラン、合計で430,000スイスフランとなる補助金を認める方向である、とのこと。
どうやら、この補助金によって大幅な「てこ入れ」が予定されているようです。
補助金の目的は、テキスタイル博物館の新たな基礎をつくり、また国内での重要性ならびに国際的な活動を創出すること。
具体的には、不可欠である建物の修理、組織の単純化のための新たな財団創設、現在の繊維産業製品を加えたコレクションの拡充が図られる。
さらに、学校との活動では生徒たちが舞台裏を覗けるようになったり、大人向けのワークショップは多様なレベルに合わせて、デザイン・制作に取り組むことができる内容になるそうです。
個人的に面白そう! と思ったのが、公示によって選出された繊維・モード業界のクリエーターが、1〜2ヶ月間アトリエを与えられるというもの。
もしや、ミュージアム業界で流行(?)の公開制作? ラボ内とのことなので展示室内ではないようですが、一般にも制作風景が公開されるといいな〜。
ザンクト・ガレン市のみならず、カントン(州)や個人からの助成に支えられての、この改革。
目標は、現在の年間入場者数である2万8000人を、4万5000人〜5万人まで伸ばすこと!
ほぼ2倍近くとは、結構無謀大変な設定だなと感じますが、最近は世界遺産の大聖堂&修道院図書館の見学を中心に、多くのアジア圏やドイツ語圏からのツーリストが来ているザンクト・ガレン 。テキスタイル美術館もぜひ頑張ってくれるといいな、と期待しています♩
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