mi-diary 〜くま好き女子のスイス生活〜

約5年の超遠距離恋愛を経て、2018年にスイス人と国際結婚。現在スイス東部ザンクト・ガレン在住のくま好き女子が、スイス生活をつづります。スイス〜ヨーロッパのアート・文化に関する記事も更新。

スイス人と国際結婚&移住の手続き〜婚姻編〜

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 ◆目次◆

 

 

はじめに

「国際結婚って何だかめんどくさそう……」と思っている方、多いのではないでしょうか。

実際のところ、私も婚約中に「国際結婚は手続きが大変だからきちんと準備した方がいいよ」とアドバイスをいただき、またインターネット上で情報収集をしながら「なんだか大変そう」とは分かっていたものの、実際に自分が行ってみると、思ったよりも手順も揃える書類も多く、また時間も長くかかりました。

 

そんな時、実際にスイス人と国際結婚された方のブログを読むことで、今後どのような段取りを想定すればいいのか等、有益な情報を得ることができ、大変感謝しています。

また、自分としても結構苦労して手続きをしたので、その記録として、自分が行った手続きについてまとめてみようと思いました。

 

私が他の方のブログを参考にさせていただいたように、この記事がもし今後、国際結婚を考えていらっしゃる人の助けに少しでもなることがあったら、嬉しいです。

もし今後スイス人との結婚を考えている方は、コメントをくださったら分かる範囲のことはお答えします。

 

長くなるので、〜婚姻編〜と、〜婚姻後編〜に記事を分けて書きます。

 

前提

スイスは「スイス連邦」という名にもあらわれるように、自治体の権限が強く、諸手続きの内容も各カントン及び自治体によって異なります

また、個人個人や時期によって必要書類や対応が変わる部分もあり、結局のところケースバイケースといえると思います。

なので、あくまでもこのブログは参考ということで、実際の婚姻・移住の手続き時にはご自分でも各機関に問い合わせることをオススメします。

また、登場する各書類の和名は私が便宜上で訳したもので、正式名ではないことをご承知ください。

そのことを前提とした上で、読んでいただければと思います。

 

 

私の場合は次のような手順を踏んでいます。

 

①スイスでの婚姻を選択(スイスでの婚姻、日本での婚姻、第三国での婚姻の3種類があります)

②在日スイス大使館で手続き→婚姻準備のための滞在許可書の受給後、スイスへ渡航→スイスのゲマインデ(役所)で結婚式

ザンクト・ガレン州ラインタールでの婚姻、ザンクト・ガレン市でのビザ等申請(この点は後に詳述します)

 

スイスでの婚姻に必要な書類を揃える

私たちは「今後スイスで生活するならば、スイス方式での婚姻がよいだろう」と考えて「スイスでの婚姻」を選びました。

実際に日本or第三国での婚姻の場合と比べて、移住のための諸手続きのスムーズさが異なってくるのか否かは分かりませんが、スイスの役所も慣れているので予想外の事態が起こったりはしませんでした。

 

まず、彼の住んでいたラインタールの戸籍役場(Zivilstandsamt Rheinthal)に連絡してもらい、必要な書類を問い合わせました。

 

日本人の私が揃える必要があった書類は以下のもの。

・戸籍謄本

婚姻要件具備証明書

 →独身であることを証明するもので、本籍地にて発行。相手の名前もカタカナ表記で記載する必要あり。

・住民票

・パスポートまたは戸籍謄本(国籍を示すもの)

・各書類(パスポート以外)に対するアポスティーユ

 →日本の公文書であることを示すための証明の付箋=アポスティーユを外務省に附けてもらう。

※戸籍謄本・婚姻要件具備証明書・住民票は発行6ヶ月以内のもの

 

これは在日スイス大使館のホームページに書いてあるものとも一致していました。

スイス大使館ホームページのリンクです→スイスでの婚姻

上記のページで、一人で来館する際には自分のパスポート原本と結婚相手のパスポートのコピーも必要と分かりました。

※このページは左下に記載されている更新日が時々変わっており、このブログを書いている2018年7月現在すでに、私のときよりも必要書類が増えているようです追記:勘違いでした。内容が詳しく、より親切になっています!素晴らしいです。

 

私の場合、現住所と本籍地が異なるため、戸籍謄本と婚姻要件具備証明書は郵送で取り寄せ。またアポスティーユも郵送にて取り寄せました。

 

不明点については在日スイス大使館の担当者の方に電話&メールで問い合わせました。

担当の方はとても親切&仕事も迅速で、メールは1日以内に返事が来るペース。

これは嬉しい意味で、「大使館の人って冷たそう&怖そう」という典型的なイメージとは異なっていました。

 

 

在日スイス大使館での手続き

上記の書類を揃えて、2018年1月中旬に東京・広尾の在日スイス大使館へ。

他の方のブログで、閉館時間間際に行くと断られる場合があると読んでいたので、開館5分前には現地に到着。

 

受付でスイス人とのスイスでの婚姻を希望する旨を伝えると、3〜4枚の書類に記入するように指示を受ける。

書類はドイツ語・フランス語・イタリア語・英語から選ぶことができたはず→英語を選択。

まず日本語に翻訳された書類に下書きをして、それを確認・修正してもらい、公式の書類に清書。

「記入には皆さん大体1時間以上かかっている」と言われたため、やはり余裕をもって来館するのがよさそうです。

 

半年以上前のことで少し記憶があやふやなので、詳細な項目までは書き出せません(ごめんなさい)。覚えている限りでは、結婚相手の出生地や両親について(母親の旧姓含む)、また相手の宗教(これはあくまでアンケートだったはず)まで記入する必要がありました。

 

また結婚後の姓(!)および、後に生まれてくる子供の姓(これは「その時に考える」という選択肢もあり)をどうするのかも選択。

結婚後の姓については、別姓にするか、どちらかに揃えるか。以前スイスでは二人の姓をハイフンでくっ付ける合同姓が可能だったのですが、ここ数年の法改正で不可能になったようです(これは義両親も知らず驚いていました)。

 

また、ここで選ぶのはスイスでの姓のこと。日本の戸籍上の名前はスイスでの婚姻後、在スイス日本大使館での手続きとなり、別件です。

 

こうした細かいor重要なことも聞かれるため、事前に相手と打ち合わせをしてから行った方が、当日に慌てなくて済むと思います。

私の場合は、時差的にスイスは夜中になりますが、何かあったら電話をかけるので、念のために携帯を見ておくようお願いしていました(結局は一人で無事に記入できました)。

 

小一時間で書類の記入を終了。

また上述の持参書類も提出。大使館で翻訳を付けた上で、スイスに送付されます。

最後に手数料を支払い、終了(1万5千円程度だったような。詳細を知らなかった&その時のレートに左右されそうなので、現金は多めに持っていきました)。

 

これがおよそ3週間〜1ヶ月程度でスイス側の役所に届き、結婚相手に連絡が入るそう。

ここからはスイス大使館の手を離れるため、問い合わせはスイス側の各自治体に行うように伝えられました。

 

私も、これで日本ですることは終了!

あとは連絡を待つのみです。

 

 

結婚準備のための滞在許可書を取得

「数週間と言われたけど、仕事の早い日本とスイスだし案外早く連絡が来るんじゃ?」と見くびっていたのですが、実際に彼にゲマインデ(スイスの自治体のこと)から連絡が来るまで、3週間はかかったと思います。つくづく国際結婚は時間がかかる。

 

そこで彼側が必要な書類を準備。これは日本人よりも少なく1〜2点、さらに結局は同役所の取扱いなので向こうで準備してくれたはず。 

「日本での婚姻」を選ぶと、逆に日本人の書類が少なく、スイス人の書類が多くなります。外国人側の方がその点では大変です。

 

その後、彼のところに「二人の馴れ初め・来し方を説明する書類を作成して送付するように」と手紙が来る。これは偽装結婚対策なのかな……?

出会った頃を含めた数点のツーショット、各両親との写真、両家の顔合わせ時の写真を添付した上で、「2012年9月にフランスで出会い〜」といった旨の手紙を彼に作成してもらう。

 

私たちの場合は彼の大学院修了のスケジュールの関係で、馴れ初めの手紙の提出までに約2週間タイムラグが入りました。

彼がさらに面談に呼ばれていたかな……?自分のことじゃないとすぐ記憶があやふやになります。

 

これも問題なく承認され、ザンクト・ガレン州から無事に滞在許可書(Zusicherung der Aufenthaltsbewilligung)が降りる。

結婚準備目的の滞在であり、婚姻後は自治体への登録と家族証明の書類の提出(=次の滞在許可証申請)が求められることが明記してあります。

 

3月22日付の発行なので、1月中旬に在日スイス大使館に行ってから、2ヶ月少しかかりました。

発行日から3ヶ月有効のもので、パスポートでの渡航と滞在可能期間的には変わらないのですが、ステータスと目的がはっきりとする分、婚姻後の滞在許可証(Bパーミット)への切替がすんなり進んだと思います。

 

また、スイスで婚姻を成立させるためには、シビル・ウェディング(役所婚)のセレモニーを行う必要があり、その予約も必須。

結婚許可が降りてから3ヶ月以内に挙式せねばならず、金土日で空いていたのが金曜日1日だけだったので、自動的にその日に決定。6月1日で覚えやすいし、ジューンブライドということで結果オーライでした。

 

式ではドイツ語を解さない私に日本語通訳をつけなければならず、通訳者のリストを夫がもらい、その方に連絡を取り依頼をしています。

 

 

渡航後、結婚式までに行ったこと

彼に日本まで郵送してもらった滞在許可書を手に、4月21日にスイスへ渡航

つい日本滞在が楽しい&名残惜しく、出発を先延ばしして4月下旬になってしまいました。 

 

成田空港でのチェックイン時に渡航目的を伝えると、職員の方がきちんと書類をチェックしてくださり「これなら大丈夫でしょう」とのこと。

チューリッヒ空港での入国審査も、滞在許可書とパスポートを見せるとすんなりOK、お祝いを言われて即通過。

 前年8月〜1月まで一緒に住んでいたシドニーの空港で別れて以来、3ヶ月ぶりに彼に対面しました。長い間待たせてごめんね。

 

これは次の記事(〜婚姻後編〜)の範疇ですが、婚姻後の在スイス日本大使館での手続きで戸籍謄本が必要になるので、事前に取得してから出発しています(在スイス日本大使館のホームページで各手続きに必要な書類にざっと目を通しておきました)。

 

スイス到着後は本人確認ということで、一度ラインタールの戸籍役場にパスポート持参で行く必要がありました。

この時に結婚式の方式と、当日に婚姻成立の書類に署名をもらう証人2名の名前も確認。証人は義兄と義妹にお願いしました。

 

結婚式の方式は、①簡易、②ちょっとロマンティック(指輪交換あり)、③超ロマンティックの3種類から選べるとのこと(笑)。

指輪交換は行いたかったのと、超ロマンティックなものは通訳の方が大変になると言われたので、②番のちょっとロマンティックな式を選択しました。

 

スイスの役所(ゲマインデ)での結婚式

そして迎えた6月1日(金)。

指定された時間に、夫の家族&友人、スイスまで来てくれた私の母と、ラインタールのヴィットナウ(Widnau)のゲマインデへ。

 

結婚式用の部屋に案内され、二人と証人は真ん中のテーブルに着席。

対面して座ったゲマインデの担当の方が式を進行。

夫・妻となる旨を誓い、二人と証人が書類にサインをして婚姻成立。

指輪交換では、緊張して指輪を彼の右手にはめるというハプニングが発生。

 

その場で記念品と、婚姻歴に関する書類(Zivilstandsdokumente)と書かれた、赤い表紙の本を渡されました。この中には婚姻登録書の抜粋(Auszug aus dem Eheregister)と家族証明(Familienausweis。日本の戸籍謄本に近い?)が入っていました。

 

役所婚とはいえ、テーブルの上にキャンドル&白い花びらがあしらわれていたり、リングピローが用意されていたりと、可愛い感じに演出されているのが嬉しかったです。

指輪交換のほかにも、進行係の方が二人の馴れ初めを語ったり、詩人や哲学者の言葉を引用しながら結婚の心づもりについてお話しして下さったのも、「ちょっとロマンティック」な式を選択したおかげ?

進行係の方と通訳の方が事前に連絡を取り合ってくださったおかげで、素敵な日本語で内容を教えていただけました。有難うございました。

 

その後は建物を出たところでアペロ(立食パーティー)を行い、その後オーストリアのボーデン湖が見渡せる景色のよいレストランに移動してディナーパーティーを開きました。

夫家族が二人共同で行うゲーム的なイベントを用意してくれたりと、ブーケトスやサプライズもありながら、とてもあたたかな良い式になりました。

 

集まってくれた方々、特に色々と準備してくれた夫家族と、わざわざ日本から渡航して見届けてくれた母に感謝!です。

 

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