mi-diary 〜くま好き女子のスイス生活〜

約5年の超遠距離恋愛を経て、2018年にスイス人と国際結婚。現在スイス東部ザンクト・ガレン在住のくま好き女子が、スイス生活をつづります。スイス〜ヨーロッパのアート・文化に関する記事も更新。

スイスでのスキンケア 〜Yves Rocherで追加購入〜

 

前回の記事の続きで、スイスでも購入可能。フランス発のオーガニック系スキンケア・コスメブランドのYves Rocher(イヴ・ロシェ)についてです。

 

前回の記事はこちら

 8月から2ヶ月イヴ・ロシェを使った結果についても書いてあります。

mi-teddy.hatenablog.com

 

 

10月に追加購入したもの

8月の買い物から2ヶ月。HYDRA VÉGÉTALのクレンジング、化粧水、クリームをライン買いしたのですが、化粧水とクリームがなくなりそうだったので&お得な誕生日特典付きダイレクトメールが届いたので、先日店舗に行ってきました。

 

クレンジングは大容量のボトル版を買って、まだ4分の1弱しか減っていないので今回は購入せず。

誕生日特典を駆使&これからの秋冬シーズンの乾燥に対抗するため、肌診断を受けて店員さんに相談した上で、何点かアイテムを追加しました。

課題であるピーリングは前回購入したものの使用頻度を高めるとして、もう一つの課題である保湿に重点をおいたチョイスです。

 

クレンジング用乳液

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こちらもHYDRA VÉGÉTALシリーズですが、拭き取りタイプの乳液クレンジング。

本当は私の肌質には、前回購入したジェルクレンジングが合っていると店員さんにも言われたのですが。ジェルクレンジングは少しお肌がピリッとすることもあったので、時々こちらを使ってもいいかな? と思って購入。

と言いつつ、最近はジェルクレンジングのピリッと感もなくなりました。結局こちらの商品はコットンで拭き取り=顔を擦るので、どちらが本当に肌に優しいのかも見極めなくてはな〜、と思います。

当座は、洗顔がめんどくさい、すぐに寝たい! という日に使おうかな。

どちらにせよ店頭割引(後述)で実質無料でゲットできたのでOK!

 

セラム

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セラムというと具体的に何なのだろう、と思ってググったら、美容液の一種に当たるようですね。

「クリーム前のブースターとして使うといい」と店員さんに教えてもらいました。

裏の説明を読むと、これで化粧水の上から蓋をして、お手入れ完了としてもいいみたいです。

これを使うと、クリームを塗った後の肌のもちもち感が上がる&もちもち感の持続時間が長くなるような気がします。

クリームを塗った後、少しポロポロとした白いカスが出るときと出ないときがあります。セラムとクリームのバランスなのかな。上からメイクするに困らない程度なのでOKですが、ちょっと研究しなくては。

 

顔用クリーム

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前回は半透明のジェルクリームを購入。

加えて今回、こちらの白く、より濃厚なテクスチャーのクリームをゲットしました。

今の時期は夜にこちらのクリーム、朝はジェルクリーム。もう少し乾燥してきたら朝夜で逆にして使うといいと教えてもらったので、実践してみようと思います!

 

ボディークリーム(アーモンドシアバター

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前回、夫と共有でポンプ式のココナッツのボディクリームを購入。

そちらで基本は大丈夫だったのですが、10月に入り、ひどく乾燥する部分(下着やタイツのゴムが当たる部分と、肘〜手首の間の前腕)がそれでは補えなくなってきたので、店員さんに相談。

こちらのチューブ型のシアバターは自分も使用していてとてもお気に入り! とのこと。

アバターなので、より確実にしっとりします。

(イヴ・ロシェ全般にいえることですが)匂いもほのかで心地よいし、スルーっと伸びて塗りやすく、私も気に入りました。既に心の中でリピート決定!

 

ポンプ式のボディークリームは、量が少なくなってくると、プッシュしても出てきづらいという問題もあり。最近はクリームをポンプのストロー部分に移動させるため、ボトルをブンブン振ってみたり、シンクにゴンゴンぶつけてみたりして、試行錯誤しながら使っています(笑)。

 

 

誕生日特典がとってもお得!

前回の記事でも少し触れましたが、セールも多く、また会員登録したあとのダイレクトメールでの特典がかなり気前のいいイヴ・ロシェ。

1年に1度の誕生日の特典は超お得でした!

約2ヶ月有効なので、期間を逃さずに使いやすいのも素敵。

 

全品50%オフ(一部ギフト用商品などは除外)

さらに1品10%オフ

プレゼント贈呈

マスカラ1本(33.90スイスフラン相当)無料

会員ポイント350ポイント分プレゼント

 

プレゼントはとうもろこしのシアバターでした。保湿用品は消費が早いので助かる〜。

マスカラは「あなたのまつげの色なら黒じゃないの?」と言われたのですが、黒は持っているので茶色にしてもらいました。他にブルーもあり。

日本だと「マスカラを茶色やネイビーにすると、優しめに仕上がる」というテクニック(?)も聞くと思うのですが、ヨーロッパでは目力強調命なのか、いまいち理解されないみたいです。

 

さらに、当時の店頭ギャンペーンでスキンケア用品は3点中1点が無料だったので、かなりお得に購入できました。誕生日でなくても、全品ではないけれど、相当の点数が割引(約40〜50%オフだったかな?)のキャンペーンまでやっていましたよ!

もちろん3点の中で一番安いものが無料になるのですが、店員さんが同じ値段のもので3点ずつに分けて、うまく会計してくれたのでちょっと得しました♪ ありがとうございます!

・化粧水2本と乳液クレンジング→1本分無料(元が半額なので、約9スイスフラン分無料)

・顔用クリームとジェルクリーム、セラム→1点分無料(元が半額なので、約17スイスフラン分無料)

 

〜〜〜〜〜

 

まんまとイヴ・ロシェの割引&特典作戦にハマっている私ですが、私も得をしている気分なので、win-winの関係ということで。。。

会員ポイントも今の時点で次回はクリーム1点分無料、使わずにためればフレグランス類も無料になると言われました。フレグランスは既にお気に入りのものがある&そんなに使わないので、クリームに交換しようかな。

 

 

肌診断は、買い物をしなくても1ヶ月に1回程度の頻度で来るとよいということなので、時々顔を出してスキンケアの効果を観測しようと思います。

 

と言いつつ、早速クリスマスのダイレクトメールが届き、それも結構お得な気がして(クリスマス系コフレ3点セットプレゼント&今までの買い物履歴から1点特別割引オファー&3点が50%オフ)。

スキンケア・メイク用品はすぐに腐りはしないし、フェイスパウダーも欲しいし、この機会にもうちょっと買っておくか……? なんて、すでに心が揺れています(笑)。

 

 

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スイスでのスキンケア 〜Yves Rocher〜

 

スイスでのスキンケア

美についてはへっぽこな私ですが、これから数回に分けてスキンケアとメイクなど、ビューティー系のことについて書いてみようと思います。

 

スイスないしヨーロッパに来て、スキンケアに迷われる方、多いと思います。

空気は乾燥しているし、水質も異なる。

そしてスタンダードなお手入れの仕方も異なります

 

日本では「クレンジング・洗顔→化粧水→美容液やクリーム」というお手入れが普通ですが、ヨーロッパでは、最初の行程で水洗顔を行いません。

水がカルキを含む硬水で毛穴詰まりの原因になるからだと思いますが、「拭き取りのクレンジング化粧水→美容液やクリーム」の手順がスタンダード。

したがって、日本のような保湿のためのサラッとした化粧水も、基本的には販売していません。

 

私も最初はこのヨーロッパ式お手入れを試してみたのですが、クレンジングと化粧水が混合になった商品なので、何となく使用後の油分が気持ち悪いような気がしていました。

また、目のキワまでゴシゴシとは落とせないので、朝起きたときにマスカラやアイラインのカスが少し残っていたりするのも、気になっていました。

 

〜〜〜〜〜

 

日本にいたときは、どちらかと言うとお化粧の方が好きで、スキンケアにはあまり熱心ではなかった私。

デパコス(デパートで取り扱われているコスメ系)は高くて継続しづらいし、ドラッグストアで買えるものは「これだ!」という運命を感じる商品には出会えず。

今使っているものが終わるとなんとなく違うものを買ってみる、スキンケア難民でした。

 

ちなみに、Melvita(メルヴィータ)のアルガンオイルだけはリピートしていました。

これをお風呂上がりの化粧水前にブースターとして使うと、冬場も粉拭き知らず。全身に使えるので、夏場も髪のお手入れに使っていました。

それと、スイス渡航前に肌が敏感肌寄りになっていたとき、キュレルとIHADAの化粧水・乳液にお世話になっていました。こちらは劇的な効果は感じませんが、トラブルがなかったです。ちなみにIHADAの乳液、スーツケースに入れるのをめんどくさがって土壇場で手荷物に入れたら、見事に成田空港で没収されました……無念。

 

 

ということで、日本からストックを持ってくる! というほどの情熱を燃やすスキンケア製品がなかった私。スイスに来た当初は、ミニボトルや試供品を使ってその場をしのいできましたが、そちらも尽きてしまいます。

 

そんなとき、「これを継続してみようかな!」と思える製品を見つけたので、ご紹介します♪

 

 

Yves Rocher

 

そちらがYves Rocher(イヴ・ロシェ)という会社の製品です。

日本には未上陸ですが、フランス発のオーガニック系化粧品メーカーで、スイスをはじめヨーロッパには結構店舗が出ている様子。

私の住んでいるザンクト・ガレンも、ミュルターガッセ(Multergasse)というショッピング通りに店舗を構えています。

 

こちらのブランド、何がすごいかというと、大体何らかのキャンペーンをしていて、ほぼ常時、割引価格やオマケ付きで買える。会員登録(無料)をすると、さらにサービスがすごいです。

 

ドラッグストアやスーパーではテスターが少ないスイスで、ほぼ全商品テスターが置いてあるのも地味に助かります。安くない買い物、特に肌に使うものはテスターなしでは手を出しにくいですよね。

 

Yves Rocherについては、こちらのブログによくまとめられています。

simple-rich.com

 

私もふと立ち寄ったときに、セールになっていたカモミール顔用クリームを超安価で購入。そのときに会員登録をしたところ、後日、全品50%オフのダイレクトメールが届く。のこのこ再来店し、今に至るという感じです(笑)。

今まで、通常価格で買ったことがありません!

 

 

8月に購入したスキンケア製品

イヴ・ロシェのお店では、白衣を着た店員さんがいて、無料で肌診断をしてくれます。

自己申告&肌診断の結果、私は乾燥肌+オイリー肌が合わさった混合肌ということに。

 

イヴ・ロシェのスキンケア製品は、肌質(乾燥肌・普通〜混合肌・オイリー肌)や用途(アンチ・エイジング)に合わせていくつかラインで出ているものがあり、その中で普通〜混合肌用のHYDORA VÉGÉTALシリーズをおすすめされました。

 

8月の来店時、購入したのが次のものになります。

 

クレンジング用ジェル洗顔

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オイルではなくジェル状のクレンジングで、洗顔で落とすタイプ。

さっぱりした使用感で、メイクも(濃い方ではありませんが)ちゃんと落ちます。

拭き取りのクレンジングとは違って擦らなくていいので、まつ毛も抜けない♪

朝は普通の洗顔ソープとして使用。毎日朝・晩使っているとちょっと洗い上がりにピリッとするときがあったのですが、最近はその感覚もなくなりました。

 

化粧水

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こちらが化粧水。コットンに含んで拭き取り化粧水として使います。

上記のクレンジングジェル洗顔でのカルキを拭き取る意味もあるそう。

顔のあとにデコルテや背中もついでに拭くと、毎日朝晩しているのにまだ汚れが取れるのでびっくり。

テクスチャーは日本の化粧水に近いので、コットンでパフしてみたりもします。

多分、手でパシャパシャとして使っても違和感はなさそう!

 

 

ジェルクリーム

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半透明のジェルクリーム。48時間保湿効果が続くらしい。

ちゃんと保湿してくれるわりに、ピタッと顔について軽く伸びる感触。

朝のケアの後、すぐに上からメイク可能なのも嬉しい。

 

ピーリングジェル

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HYDORA VÉGÉTALシリーズのものと、安かったアプリコットのピーリングも購入。

こちらは夜に週2回ほど使用してくださいとのこと。

HYDORA VÉGÉTALはジェルがスッーと伸びて、その中に白く細かいスクラブが入っています。これは結構ザリザリと、角質を落としている感触かも。

アプリコットはシルバーっぽいクリームの中に、何かの種のような小さな粒々が入っています。とってもいい香りだし、使用していて気持ちいい。他の野菜・フルーツ系のフレーバーもあります。

HYDORA VÉGÉTALは効果重視、アプリコットはフィーリング重視だと説明されましたが、確かにその通りなのかな?

個人的には、リラックス効果もあるアプリコットがお気に入りです。

 

 

2ヶ月使用した結果

2ヶ月で化粧水1本(ボトルが細い&朝晩使用のわりに、長く持ちました!)とジェルクリームほとんどを消費。

ジェルクリームは一度落として床にこぼしてしまったので、本当はもうちょっと長く持つものと思います。

 

そこで買い足しにショップに行ったので、もう一度肌診断をお願いしました。

 

・結果

Hauttexture(肌の質感。滑らかさのことか?) C→C

Pigmentierung(色素沈着) B→A

Sebum(皮脂) C→C

Fruchtigkeit(保湿) C→C

Elastizität(弾力性) B→A

 

元々がBとCのオンパレードというボロボロの結果だったのですが(一緒に測った夫の方が美肌だった。。。)、Aが二つになりました♪

まずはBがAになったので、良かったところが伸びたということかな。

Hauttextureのために、もっとピーリングを頑張ってね!とアドバイスされました。確かに気が向いたときにやっていたので、回数が足りなかったかも。

 

肌については、他の要素に引っ張られて、他も変化するものかなと思っています。

まずは2項目が改善したので、このまま、このシリーズを使って秋冬もお手入れを続けようと思っています♪

 

10月の誕生日祝いのダイレクトメールがかなりお得で、他にも買い足したものがあるのですが、それは次回の記事で。

 

最近はノーファンデを始めたこともあってか(これもまた別記事で)、肌のトーンが明るくなったと感じています。いまいち似合わなかった青みピンクのルージュが使いやすくなった〜!

 

 

スイスの水と空気に負けずに、スキンケア頑張るぞ〜。

 

 

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外国人差別……だったのか?

先日、ちょっと残念な出来事に遭遇しました。

 

ザンクト・ガレンでは、現在OLMA(オルマ)という大規模な展示会が行われています。

元々はOstschweizerische Land-und Milchwirtschaftliche Ausstellung(東スイス農業・乳業展示会)という名前のイベント。

農業・乳業をはじめとした食品はもちろん、現在は工業製品や日用品を含め、色々なものが紹介されます。幕張メッセのような場所で、地域の企業がブースを構えているイメージです。

豚レースや牛の販売などスイスっぽい(?)イベントも有名。

 

毎年10月に2週間にわたって開催されるこのイベント。

会場内外にも沢山スタンド(屋台)が出て、移動遊園地も出現。

この地域のお祭りのような感じで、みんながこの時期を楽しみにしています。私も周りから話を聞いて、とっても楽しみにしていました!

 

 

先週の木曜に開始したOLMA。

私も早速、金曜日の夕方、夫と義妹、その友人たちと合流して会場近くへ。この日は外のスタンドで飲み明かす日です。

以前から夫や知り合いに「OLMAって何するの?」と聞くと、「豚のレースや企業の展示があって……お酒を飲むんだよ!(強調)」と説明されていたので、これも正しい楽しみ方なのだと思います(ちゃんと翌日にOLMAの展示会も見に行きました。笑)。

 

夜も更けてきて、テントの中がクラブのようになっている場所があるので、みんなでそこに入ろう、ということに。

入口にはガードの人が立っていて、IDカードを見せなければいけません。幼く見える人はそれで年齢確認をしている様子。

 

列に並んで待ち、私の番が来て、滞在許可証を見せたところ……ガードの人が「Nein!」

 

スイス人が持っているIDと、外国人に発行される滞在許可証は、少し見た目が違います。

生年月日もスイス人IDはオモテ面、滞在許可証はウラ面で記載場所が異なっています。

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(上がスイス人ID、下が滞在許可証。画像は他所からお借りしました)

 

夫が「公式にスイスから発行された証明証だ!」と説明しても、私が生年月日の欄を示そうとしても「Nein!」を繰り返すだけで、のれんに腕押し。

生年月日が分かりにくかったのかも……と思いたいですが、ちらっと見ただけですぐに「Nein!」だったので、IDの見た目が違うだけでシャットダウンされた気がします。

 

でも、スイスは移民も多いので、外国人用の滞在許可証は知っているでしょう? と思うし、絶対に私以外で同様の証明証を提示する人もいたはず!

単にめんどくさかったんでしょうか。。。

 

結局、すでにゲートを通っていた義妹や友達も出て来てくれて、入場は諦めることに。

全然大したことではないのですが、私が入場不可のためにみんなが入れないことも申し訳ないし、少しショックで涙が出て来てしまいました。。。

 

 

周りのみんなは「そいつを殴りに行こうぜ!(ジョーク)」、「その人がblöd(よくない言葉ですが、stupid的な意味)なだけだから、気にしないで!」「美穂はスイスにWELCOMEだよ!」と声をかけてくれて。

 

特に義妹が何度も声をかけてくれて、「気にすることないよ」「美穂は何も悪くないんだから、謝るのはやめて!」と優しく励ましてくれました。

 

夫は「あのブースはラジオ局の運営だから、電話で抗議する!」と怒ってくれました。

 

もう、なんだかそれも有り難くて、涙(しつこい)。。。

 

 

結局、その後は他のブースに入場。そこはちゃんと私の滞在許可証でも入ることができ、楽しく深夜まで飲み、踊って楽しみました!

 

そんな感じで、思いもよらないところで「私が外国人だから?」という残念な体験をした今回。

でも思えば、スイスに越して来てからの6ヶ月間でそんな思いをしたのは初めてだったので、むしろかなり珍しいというか。

「これまでそんな体験をしていないなんて、恵まれているな!」 とも、正直思います。

 

ヨーロッパは歩いているアジア人に「ニーハオ♪」と言ってからかってくる輩がいたりするのは普通だと思っているし、フランスやイギリスではもっと短い滞在で即・何らかの体験はしたので。大体、外国人に対してそういう対応をしてくる人は、チンピラ風というか、現地では残念な感じの人なので、そこで落ち込む必要はありません。

ちょっと口が悪くなりました。

 

 

一応、初めてスイスで「外国人だから?差別??」という体験をしたお話でした。

でも他の人はとても優しく紳士的だし、

私はスイスを嫌いになりません。

むしろ励ましてくれた人たち、ラブ。

そしてついでに、フランスもラブです!(関係ない)

 

 

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「クマイヌ学習帖」さんでご紹介していただきました!

私のブログを、クマノイヌコさんがブログ「クマイヌ学習帖」で紹介してくださいました!

 

kuma-inu.hatenablog.com

 

クマノイヌコさんは、はてなブログサービスがブロガーに提供する「ブログチャレンジ」のお題をひとつずつクリアしていくことに挑戦されていて、今年8月19日にチャレンジスタートされて以来、見事に有言実行でバシバシ記事を公開されています。

 

読者数も、付くスターの数も自分よりも桁違いに多い「クマイヌ学習帖」さんで、「お手本にしたいブログ記事10選」に選んでいただけるとは!

通知を見て「ん? 私のブログが引用されている? (引用されるのも初めてでした)」と思い、クリックしてみて、とっても嬉しい気持ちになりました。

文章と写真について褒めていただけること、美術関連の記事を取り上げてくださったことも、ブロガー冥利につきます。

 

本当はこういうことはすぐに記事にするべきだったのですが、少し遅れてのご報告となってしまいました。。。

 

私もこれからもブログ、頑張ります。

クマノイヌコさん、ありがとうございました!

 

 

 

そして「お手本にしたいブログ」ということで、私の頭の中に浮かんだブログがひとつ。

 

数年前、まだ夫とも遠距離恋愛中だったころ、購読させていただいているブログがありました。

現在は更新をストップされており、事情を存じ上げないのでリンクは貼りませんが、スイスドイツ語圏に在住の日本人女性のブログ。

 

娘さんのことを含めた、スイスでの日々の生活を中心に綴っていらっしゃいました(またこの娘さんがとても可愛らしい)。

写真と文章からお人柄が伝わってきて、とても知性的で賢く、優しく、またセンスの良い大人の女性なのだということが分かりました。

生活の温もりというか、ご家族とあたたかな生活を送っていらっしゃることも伝わってきて。その方にとってはリアルな生活なのですが、私にとってはメルヘンのような、じわっとしたあたたかさを感じる世界がそこにありました。

 

当時はまだ、夫といつかは結婚するのかなという予感はありつつも、特に話が決まっていたわけでもなかった私。そんななか、「スイスにはこんなに素敵な日本人女性がいて、素敵な生活を送っていらっしゃるんだ」と憧れつつ、「私もいつか、こんな女性になれたらいいな」と夢想していました(ちょっと素養が足りない気もしますが、憧れということで、ご愛嬌)。

 

そんなささやかなファンだった私、スターをつけてみるだけで、結局コメントはできなかったんじゃないかな。

いつか、スイスのどこかであの方とすれ違うことができたら嬉しい。現在でもそう思うような、素敵なブログでした。

 

 

そんなことを、昨日ふとそのブログを読み直していて、考えていました。

私、お気に入りのブログや面白いブログは、結構頻繁に過去記事も振り返って読んだりしています。ブログ主さんたちが気づいたら結構怖いと思うので、足あと機能的なものが設置されていないことを祈る ^^;

 

最近、自分のブログの更新頻度が少し落ちていました。

「ある程度のクオリティがある記事を書きたい」という思いから、何となく長文記事にこだわるようになっていた気がする。

でも、その憧れのブログを再訪してみて、長文でなくても、素敵なブログは素敵だし、たくさんのことが伝わってくるものなのだということに気づきました。

 

その方のような成熟した女性でもなければ、素敵な生活を送れている自信もありませんが……。日々の生活のちょこっとした事柄や気づきも含めて、もう少し肩の力を抜いてブログ記事を書く機会も増やしていこうと思います。

 

 

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移住後クライシス第1弾?

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4月下旬にスイスに移住してきてから、もうすぐ半年が経とうとしています。

 

思えばこの1ヶ月、胃痛が人生で一番ひどくなったり(病院で薬をもらって、今はかなりマシに。でも全体的に胃が過敏?貧弱?になった気がする。一気に食べれる量が減った。そのわりに妙な食欲を感じる日も出現)、自分のドイツ語力のなさ+成長のペースに焦ったり、色々な面でフラストレーションを感じている。

 

ドイツ語学習はこうなると悪循環で、焦ってなかなか手につかない&モチベーションの低下を感じるように。

日本語の映像や文章に癒しを求めて、ついついスマホやPCにかじりつきがちになっている〜。

 

さらに何かイベントごとがあると、「ドイツ語勉強する時間がない〜!」「家を掃除して、色々準備しなきゃ!」と焦りまくる。本当はリラックスしてやれば大したことではないのに。

今週は誕生日3連チャンだったので、「色々そこそこに、せっかくなら楽しもう!」と自分に言い聞かせていたものの、内心かなり焦っていました。

 

思えば、夫にも身体的・精神的な不調を訴えがちに。それでプレッシャーをかけてしまっていたようで、夫婦喧嘩もしてみたり。。。

 

 

思えばこれ、海外移住者が(多分ほとんど)かならず迎える、移住ショックないし移住クライシス的なものなのでは!?

 

 

自分は元々ヨーロッパも好きだし、遠距離恋愛時代からスイスの様子は見ていたし(そして不安要素は大体上げつくした上で嫁いできたつもり笑)、夫の家族や友人と親しくなってからの移住&結婚なので、「そこまでショックは大きくないだろう」と思っていた。

 

実際、スイス人と日本人はどこか似ていて通じやすいところがあると個人的には思うし(義家族にも恵まれている)、インフラも整っていて、他の国ではもっと日常的に起こるであろう、理不尽な体験もしていない。

 

 

それでもやはり、生まれ育った国とはかなり異なる土地&文化の中に身を置いて生活をし、それなりに馴染もうと努力をし続けるというのは、結構なストレスだったのだと思う。

 

 

語学や将来的なことも、日常的にふと考えて不安になることが多い。

 ある程度やったつもりの英語でも分からないことは多いし、ネイティブやペラペラの人との会話は難しい(さらにドイツ語学習の弊害? か、単語力が最近めちゃくちゃ低下している)。

なのに、ドイツ語で難なくコミュニケーションできるようになるまでどのくらいかかるの? っていうかそんな日はやってくるの!? とか。

 

夫に経済面を支えてもらっている今、「私が働けたら家計にもっと余裕ができる」と思う。ドイツ語学校がある程度のレベルまで終わったら働かなくちゃと考えてはいる(本当はC1を目指したいけれど、B2修了のところで一度考えるべきかな、と思っている)。

でも、本当に仕事が見つかるの?  職種は? スイスの職場に馴染んで働くことができるの?  とか。

 

今のアパートは気に入っているけれど、バルコニーなし&庭なし。夫は猫を飼うのが希望だし、いつか、多分近いうちに引っ越さなきゃいけないだろうな〜 とか。

都市部は税金も高いらしく、そのうち住む街ごと動かなきゃいけないかもしれない。でも車も子供もいない現在、スイスの田舎に移って楽しく暮らせるのか? という疑念は消えない(夫が転職しない限り無理だけど、できればもうちょっとチューリッヒ寄りに住みたいとさえ思っている)。

とりあえず、スイスに移住してきて環境が総がわりした後、やっと慣れてきたところですぐに引っ越しをしたくはない。でも、家賃を下げたらもっと貯金ができるし、夫が可愛がっていた実家の猫ちゃんが亡くなって悲しがっているので、猫を飼うという夢は叶えてあげたいんだよね。。。

 

こんな思いが、毎日頭の中に去来する。

 

 

 

そんなもやもやとした色々が、フラストレーションとして溜まって、爆発寸前になっているような感じ。

 

だからといって「できるだけ日本式に暮らす!」というのは難しい。それに自分としても、ここで止まらずに、スイスの環境で頑張りたいとも思う。

 

自分に合ったバランスを見つけて、もっとリラックスしながら暮らせるようになりたいな。そうしたら、うまく回り始めるんじゃないかなぁ。

 

こうやって自分を振り返って考えてみると少し落ち着きはするけど、それでもやはりモヤモヤな気持ちはまた膨らんでくるのです。

 

この移住後クライシス、時間が経つと収まる(そして再来する?)ものなのかな?

 

 

 

昨晩、「ドイツ語は色々手をつけるよりも、絞ってやった方が自分にはいい!」と気づき、今朝から自作の単語帳を見直すつもり満々だったのに、このブログを書き始めたらもう出かけなければいけない時間になりました。。。てへ。

 

 

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「ロベール・ドローネーとパリ」展@チューリッヒ美術館

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先日、チューリッヒ美術館(Kunsthaus Zürich)で開催中の「ロベール・ドローネとパリ」展(Robert Delaunay und Paris / Robert Delaunay and The City of Lights)に行ってきました。

開催期間は2018年8月31日〜11月18日。ドローネーは好きな画家の一人&美術関係に飢えていたので、早めに行ってきました。ザンクト・ガレンにもミュージアムはありますが、正直に言って、やはりチューリッヒ方面はクオリティが違います。

 

今回の企画展はスイスで初めてとなる、ドローネーの包括的な展覧会。初期から晩年まで、代表的な作品を中心に、彼の画業と作品の魅力を知ることができる構成になっていました。

ヨーロッパ・アメリカの有名美術館からの出品も多く、作品の借り出しの面では日本の美術館よりもスイスの美術館の方が有利だよなぁ、と思ったり。

 

チューリッヒ美術館の基本情報はこちら。

mi-teddy.hatenablog.com

 

 

ロベール・ドローネー

ロベール・ドローネー(1885-1941)はフランス・パリ出身で、1900〜30年代に活躍した画家。世代的にはピカソと被る世代です。ピカソの方がずっと長生きだけれど。

フォービスムや分析的キュビスムを経て、1912年に妻のソニア・ドローネーらと共にオルフィスム(Orphism)運動を打ち立てます。オルフィスム絵画はキュビスムに影響を受けた幾何学的な構図をもちながら、当時のピカソやブラックの抑制的な暗い色調のキュビスムとは異なる、明るくクリアな色彩が特徴。

ドローネーは、スーラにも影響を与えたシュブルールの色彩理論書『色彩の同時的対比の法則』も研究していたそう。「同時性」(simultaneity)、空間と時間の分割をテーマに、画家が対象物を観察したその「見る」プロセスそのものを、色彩対比と幾何学的構成によって、画面上に表現しようと試みました。これは「開いた窓」にも喩えられた従来の絵画=現実世界の空間を切り取って表現するものとも異なる、先鋭的な試みだったと言えるのではないでしょうか。

このように、抽象的な絵画を、純粋な色彩と光の効果の側面から追求したドローネーは、フランス抽象絵画の先駆者とも言えるでしょう。

 

 

ロベール・ドローネーとパリ

 

彼の好んだモチーフの一つが、近代都市・パリ。近代的な都市と、その発展を支えた技術的革新がもつ力を讃えるように、パリのモチーフを多く描きました。あとでご紹介しますが、エッフェル塔を描いた作品が非常に有名です。美術館の入口ホールにも、それを象徴するようにエッフェル塔が飾られていました。

今回の展覧会もドローネーとパリの関係に焦点を当てたもので、ドイツ語タイトルは「ロベール・ドローネーとパリ(Robert Delaunay und Paris)」、英語タイトルは「ロベール・ドローネーと光の都市(Robert Delaunay and The City of Lights)」になっています。
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f:id:miho-teddy:20180922234255j:image展覧会会場に足を踏み入れると、ドローネーが晩年にパヴィリオンの計画を手がけた、1937年のパリ万国博覧会の当時の会場地図が大きく引き伸ばされて登場。20世紀前半のフランス美術&パリ好きの私としては、ちょっとテンションが上がります。

 

ここからは、少しダイジェストで内容をご紹介します。

オススメの展覧会なので、可能ならば、実際に会場でドローネー作品を堪能してもらえたら嬉しいです!

 

 

 肖像画


f:id:miho-teddy:20180922234226j:image肖像画のセクションでは、友人であるジャン ・メッツァンジェ(Jean Metzinger)と互いを描き合ったという肖像画と自画像を中心に、印象派、新印象派の技法からフォービスム、そして初期キュビスムへという、ドローネーの初期の様式の変化を辿ることができます。

フォービスムの画家たち、アンドレ・ドラン、アンリ・マティス、モーリス・ド・ヴラマンクも、同時期に互いの肖像画を描いていました。若い画家同士がお互いを描くというのは、この時代よく行われていたこと。モデル代がかからず、常々そばにいる友人を描くというのは理に適ったことでもあるし、親交を示す意もあったでしょう。こうした作品には、彼らの様式的な挑戦や、交流の一端をかい間見ることができる、今見ても面白い作品が多いです。

 

 

サン・セヴラン教会の連作


f:id:miho-teddy:20180922234217j:image« Saint-Séverin » 1909 Watercolour and pencil on paper Museum of Fine Arts, Boston. Bequest of Betty bartlett Mc Andrew

ゴシックの教会(パリのカルティエ・ラタンのサン・セヴラン教会を描いた連作のコーナーでは、初期のドローネーが、時間によって変化する教会内部の光の効果を研究していたことが示されます。まだ抑制的な色彩を使用していましたが、少しずつ明るいトーンの色彩を取り入れ始めたことも分かる。各時間によって異なる光の印象を研究した、印象派・モネの有名な大聖堂の連作を思わせる試みでもあります。

 

 

「都市」のシリーズ


f:id:miho-teddy:20180922234337j:image« La Tour Eiffel » Oil on canvas Solomon R. Guggenheim Museum, New York. Solomon R. Guggenheim Founding Collection, by gift

そして1909年に始まった「都市」のシリーズ。一枚のパリのポストカードを元にしたのが始まりで、パリの都市風景を描くようになったドローネー。エッフェル塔や、当時シャン・ド・マルス公園にあった観覧車などが登場します。

ドローネーは近代性を示すと同時に、広大な空間、そして外気と光を描くことができるモチーフを好んだようです。後にも繰り返し描くことになるエッフェル塔は、ゴシック教会と同様、フランスのシンボル的な存在でもあります。

 

 

「窓」と「円形フォルム」の連作

 

f:id:miho-teddy:20180922234328j:image一方で、現実に存在する物を描く対象としない、純粋抽象的な作品にも取り組んでいたドローネー。

1912年の「窓」シリーズでは、前述した「同時性」の概念に基づき、画家が対象物を「見る」、そのプロセス自体をキャンバス上に定着させようとします。この頃から、従来のキュビスムとは異なる、ドローネー独自の明るい色彩があらわれてきます。

光と空間、動き(ムーブメント)の相関を、色彩のコントラストによって表現するこの試み。実は、同じくアーティストでもあった妻、ソニア・ドローネーが息子のために作った、パッチワークのおくるみにインスピレーションを受けて始まったものでした。ちょっと微笑ましいエピソードな気がしませんか?

心が休まって明るくなるような色調で、抽象画で特定のモチーフがないので飾りやすい。「こんな絵が家にあったら素敵だな〜」と一番思った作品でした。現代的なおうちにも絶対に合うと思うんです。

 

f:id:miho-teddy:20180922234250j:imagef:id:miho-teddy:20180922234325j:image

また「円形フォルム(circular forms)」の連作では、太陽と月の光を観察。「太陽」を表す部分では、より強いコントラストを示す色彩によって、動的な効果を表現。「月」を表す部分では、柔らかな寒色を段階的に使用することで、より調和的な色調の変化を示しました。

 

 

エッフェル塔」シリーズ


f:id:miho-teddy:20180922234241j:image
f:id:miho-teddy:20180922234212j:image1920年代半ばのエッフェル塔」のシリーズで、第一次世界大戦前に描いていたモチーフへと回帰したドローネー。この時代の作品では、より安定した、確固たる存在として描かれるようになったエッフェル塔。まるで空の上から見下ろしたような垂直的な構図も、動的な効果を感じさせるとともに、エッフェル塔の存在感をより強調するものになっています。

1925年にパリで開催された万国博覧会現代産業装飾芸術国際博覧会アール・デコ様式を象徴する万博としても有名!)では画家のフェルナン・レジェ(Ferdinand Léger)と共に、観光パヴィリオンの装飾を担当したドローネー。もちろん、エッフェル塔をそこにも取り入れました。万博で発表した縦4メートルの大作《都市パリ、女性とエッフェル塔》の習作も今回出品されています。

 


スポーツとオリンピック


f:id:miho-teddy:20180922234246j:image« Les coureurs » 1924-1925 Oil on Canvas Private Collection

悲惨な結果となった第一次世界大戦後、若さと競争を象徴するスポーツは人々を熱狂させ、1924年にはパリでもオリンピックが開催されました。

都市のダイナミスムを描くアーティストは、躍動感あるスポーツにも惹かれるものなのでしょうか。ドローネーは当時の画家としては珍しく、スポーツを主題にした作品も残しています。

写真の作品もパリ・オリンピックの時期に描かれており、題材は中長距離走。この種目は1920年アントワープ・オリンピックでフランスが金メダルを獲得して以来、フランスで人気を得ていました。また、1912年から1952年まで、実はオリンピックと並行して、絵画・彫刻・建築を対象としたコンペティションも開催されていました。ドローネーが参加を考えていたかは不明ですが、オリンピックの広告看板のデザインを残しています。

 

 

パリ万国博覧会(1937年)

f:id:miho-teddy:20180922234341j:image1930年代には抽象に回帰し、先にご紹介した「円形フォルム」の作品を思わせる、リズムを感じさせるディスク様の形態の連なりを描くようになっていたドローネー。しかし1937年のパリ万国博覧会の鉄道パヴィリオン、航空パヴィリオンの壁画計画には再び、パリのモチーフが登場します。1935年から長期にわたって妻・ソニアと共に取り組んだこの計画は、彼の晩年の最大プロジェクトです。

 

f:id:miho-teddy:20180930190046j:image« Air, fer, eau » 1937 Oil on Canvas The Sam and Ayala Zacks Collection in the Israel Museum, Jerusalem, on permanent loan frim the Art Gallery of Ontario

今回の展覧会でも習作が出品されている《空気、鉄、水》は、ドローネーに特徴的な明るい色調の円形のフォルムの中に、蒸気を思わせる白い形態、鉄による建造物、パリの美しさを象徴する三美神、セーヌ川と橋、そしてエッフェル塔が配置されています。この《空気、鉄、水》はドローネーの絵画的探求、そして彼が愛した「パリ」のモチーフが凝縮した、集大成的な作品と言えるでしょう。会場には複数の習作があるので、各部分とそのつながりが、構想過程でどのように変化していったのかを見ることもでき、面白いです。


f:id:miho-teddy:20180922234302j:imageRobert / Sonia Delauney « Esquisse pour la Palais de l'Air, Exposition Internationale de 1937 » 1937 Gouache on paper Skissernas Museum - Museum of Artistic Process and Public Art, Lund

上はドローネーが妻ソニアと共に手がけた、航空パヴィリオンの構想図。1937年に既にこんなに近未来的なデザインがされていたのか! と少し驚かされました。現代のアメリカの博物館とか、こんな感じのものがありそうじゃないですか?

画家による壁画の構想ではなく、建築空間の全体的な構想を示した作品を見る機会は少ないので、結構レアな作品だなと思い。意外な収穫的な作品でありました。

 

 

今回、お気に入りの作品

 

長い記事になってしまいましたが、最後に個人的にお気に入りの2枚をご紹介。

f:id:miho-teddy:20180922234305j:image« Le poète Philippe Soupault » 1922 Oil on canvas Centre Pompidou, Musée national d'art moderne - Centre de création industrielle, Paris. Achat 1978

《詩人 フィリップ・スーポー》 1922年

フランスの詩人でシュルレアリスム運動にも参加(後に除名)した詩人・著述家のフィリップ・スーポーの肖像画1920年、彼はドローネーに「風の薔薇(Rose des vents)」を、「私が観覧車を知り尽くしているように、エッフェル塔を知り尽くしているロベール・ドローネーへ」と記して捧げました。

そんなスーポーの肖像画には、典型的なパリのアパルトマンのベランダ、窓、そしてエッフェル塔が登場。この「パリ!」という感じと、ダンディなスーポーの佇まい、そして崩れそうで崩れない、絶妙で不思議なバランスの構図がたまりません。

パリのポンピドゥー・センターにある作品にここスイスで出会えるとは、何たる幸せ。

 

f:id:miho-teddy:20180922234222j:image« Les trois grâces » 1912 Watercolour on paper Museum Ulm - Dauerleihgabe des Landes Baden-Württemberg

もう一点は《空気、鉄、水》にも登場した《三美神》古代ローマギリシャ神話に登場する、美、優雅さ、芸術的霊感を司る(諸説あり)女神たちで、古くから絵画のモチーフとして頻繁に描かれてきました。ボッティチェリの《春》、あるいは最近日本で話題になったルーカス・クラナッハの作品など、目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

ドローネーもこの「三美神」を繰り返し描きましたが、幾何学的なフォルムを駆使しながら、きちんと女性的な美・エレガントさを感じさせるセンスに惚れ惚れします。こちらの水彩画は、寒色系でありながら、どこか温かみのある色調でまとめられているところも素敵です。

 

 

ということで、チューリッヒ美術館で開催中の「ロベール・ドローネーとパリ」展、そしてロベール・ドローネーについてのレポートでした。

まだ日本ではマイナーかも知れませんが、魅力に富んだ画家なので、是非チューリッヒ美術館や、他の機会でも実際に作品を目にしていただけたら嬉しいです。

パリ好きの方や、ベル・エポックラ・フォル・ジュルネ(狂乱の時代)好きの方には一押しの画家&展覧会です!

 

 

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どうする? スイスでの誕生日問題

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スイスでの誕生日の過ごし方をどうすればいいのか、いまいち分からない......。

 

うちの場合、10月2日が私、3日が義理の父、4日が夫の誕生日と、奇跡的(?)に3人の誕生日が連続している。

思えば、生まれ年が同じ&誕生日が近いことが、夫と出会った当時、ちょっぴりシンパシーを感じる理由のひとつでもあった。あとは郊外&田舎育ちで都会っ子ではないところ。

 

ということで、「たぶん、企画好きなお義母さんが何かすることであろう!」と半ば故意に自分での予定組みを放置していたところ、特に何も催されないことが判明(がっくし)。

 

てっきり「9月末か10月最初の週末のどちらかで家族みんなで食事とか」と言われていたのがソレだと思っていたら、全然関係がなかった。のほほんと待っていたら、結局「10月7日にフォックス・トレイル(Foxtrail)、雨天時は10月の後半に延期」という、全然誕生日は関係のないものに決まっていた。

フォックス・トレイル……街の各所にキツネからのクイズ形式のプレートがあり、渡されたプリントとそのプレートを元にゴールを目指すもの。ザンクト・ガレンでもやってます。

 

 

そして1週間前の今になって焦る。どうしよう……。

似た者夫婦なのか、夫も特に何も考えてなかったと。

 

スイスでの誕生日のお祝いの形式は、誕生日の人が自宅に友人たちを招くことが多いと思う。当日が平日の場合は、近辺の週末に行う人も多い。

そして、基本的に主役がもてなすホスト側(めんどくさい)。

 

私がスイスに来て誕生日パーティーに参加したのは2回のみだけど、伯父さんの還暦祝いは親戚一同を招待&伯父さんの家にグリルのケータリングを呼んだもの(節目なので豪華)だったし、夫の親友の誕生日も、グリルなので基本の食材は各自持参だったけれど、サイドディッシュやケーキは本人が自作していた。

ゲスト側はちょっとした手土産やカードを渡すこともあるけれど、基本はもてなされる側。むしろ「来てくれてありがとう!」的な感じなのだろうか……?

 

企画が苦手&そんなに社交的でない私は、日本での小さい家族単位でお祝いするくらいがちょうどいいなぁ、と思います。

 

そもそも今週末の土曜日は、前にキャンセルになった予定の繰越(=特に誕生日関係なし)で友人が家に来るし、その次の土曜日は夫が友人2人を呼んでカード遊びパーティー(もしやこれが夫の誕生日企画なのか?)、日曜日は家族でフォックス・トレイル。

=週末に予定を組むのは既に厳しい!

 

ならば平日か、とも思うけど、平日は呼ぶ側も呼ばれる側も結構負担だよね? というか、ちょっと私の気も重い。

昨晩「美穂の誕生日、友達に声かけることもできるよ」と言ってくれたけど、「呼んだところで準備がな〜、っていうか、それは私の友達なのか?(夫の友人たちも好きなんだけどね)」とちょっと内心で思ってしまう。いや、私がニュアンスの取り方を間違えただけで、私の友人ってことだったのかな??

 

ということで、「私は二人でお祝いする方が好きだから、そっちの方がいいな」と、ちょっとロマンティックな展開などを期待しつつ伝えてみたけれど、タイミングを間違えて、夫が若干うわの空の時に言ってしまった気がする。

夫の誕生日にはお花でも買って、ちょっと手の込んだディナー(当社比)でも作ろうかな。。。それに私の誕生日も込みということで。

 

 

そんなこんなで、「もう、何もしなくていいかな〜?」という心境の現在。

スイス在住の日本人&日本人妻の方たちは、ご自分の誕生日、旦那様の誕生日、どうしているのでしょう?

 

 

そして夫へのプレゼントも、どうしよう。

スイスでは誕生日プレゼントは日本のように気合いを入れるものでもなく、そこまで値の張ったものでなくていい&手作りも喜ばれる感覚がある。

お恥ずかしい話、ほぼ主婦&学生の今、何か買っても「結局夫の稼いだお金なのでは……」という気持ちが両者間に漂よう気がするし、欲しいものを聞いても特にないと言われる。ケーキでも焼こうかしら……。

 

 

 当日職場にお菓子を持っていく場合も多いらしい。

「手作りでも、パン屋さん的なところ(Bäckerei)で買ったちょっとしたものでもいい」と夫が言っていたし、というか夫自身のことなので、とりあえず静観しよう……。

 

 

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